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ライターの企画立案を助ける「インサイト」の探し方

ライターが目指すこと、それは「人の心を動かす」ことではないでしょうか。
人の心を動かすためには必要不可欠な考え方「インサイト」について、世の中で流行を作り続けてきた一流のクリエイターである嶋浩一郎氏から学んだ話をメインにまとめていきます。

インサイトとは

インサイト……人が持つ、まだ言語化・可視化できていない深層心理の欲望

「そうそう、わかる、それが言いたかった」

人は共感、怒り、違和感、モヤモヤ、便利など無意識に考えている思いを言語化されたときに心が動きます。
インサイトは日常に潜んでおり、まさに「バズる」コンテンツやお笑い芸人のネタやドラマにもインサイトの言語化はみられます。
つまり、インサイトを拾うことで、読まれる、人の心を動かす記事の作成ができるのです。

既に言語化されていることに対するサービスはあまり感謝されません。便利なものは好まれますが、大きく心が動かされない。
しかし、まだ言語化していないことに対して提供されるサービスには「愛着」が生まれます。
博報堂ケトル共同CEO 嶋浩一郎氏

インサイトを見つける方法

インサイトを見つける方法、それはいたって単純。
「日常を観察すること」です。
インサイトは人の心の中にあり、特に文句にはインサイトが隠れているのだとか。「日常の違和感に対する執着・暗黙知の言語化」を目指すために会話、雑談、SNSなど日常に潜むインサイトを探していきます。

タウンウォッチング
・なぜFBの写真に子供の写真を使うのか
・なぜ路上飲みをしているのか
・なぜ犬の散歩なのにバギーに乗せるのか

背後の違和感、なぜそうしているのか、そういった傾向があるのかと考えます。

日常の違和感に対する執着・暗黙知の言語化
ファーストペンギンは変な奴

それを定義づける

フォロワーが増える

まわりが寛容になる

メディアが報道

市場が生まれる

「おひとりさま」、「草食男子」、「承認欲求」といった新たな動きが言語化されたものの一例です。
こうした動きは突如現れた「あたらしい文化、動き」ではなく、既に人々が日常的に目にしていたムーブメントです。

訓練

インサイトの発見を日常化するために、「なぜ自分の心が動いたのか」を考えます。「バズった」理由や気になった情報について立ち止まって考える際、私が参考になると思ったのは前田裕二氏著『メモの魔力 ―The Magic of Memos―』の考え方です。
気になる現象をメモし、その理由、そして抽象化、どう生かすことができるかを1セットで考えるメモ術は気になったことを次に生かす知識にするために大変有効です。


完璧にやろうとすると続かなくなるので、あくまで少し立ち止まる癖をつけていくところからはじめていきたいですね。

●ちょっと変わった訓練方法
違和感を感じた際、その理由に自分の視点を掛け合わせることでインサイトが浮かび上がっていきます。インサイトを見つける訓練に適しているのが古典芸能だそうです。古典芸能は命が狙われる、生きる必要があるなど差し迫ったシチュエーションが多いため、人の欲望がよく表現されるので、インサイトの表現が学べるのだとか。

アイデアは余裕から

無駄な知識、経験があったほうがインサイトは見つけやすいというのは、Googleも20%ルール(業務時間の20%は好きな研究や仕事にあてる)にもある通り明確です。日常に溢れる「なぜ」をキャッチできる好奇心は心の余裕があってこそ見つけられます。
同じことを観察することで気付く傾向になる、微妙な変化に気付くことができるため、日頃から少しずつ観察眼を磨いていきたいものです。


ありがとうございます!!