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嘉徳浜は日本のラストチャンスだ。

 面白いニュースが飛び込んだ、なんと自分がNHKに出ていたらしい。爆

 関係の無い部外者が、護岸工事の反対をしているという内容の一例として、私が取り上げられていたらしい。いいように編集されているだろうし、護岸工事を進めたい地元の人達から見れば、そう見えることも当然だとは思う、なので内容は見ていない。(嘉徳浜のことをよく知らない人は↓記事最後にもいくつかURLあり)

 ここで面白いと思ったのは、正義と悪魔というようなキーワードが上がったこと。工事関係者でありながら、反対者に対して釜を持って脅したことで逮捕された方がいる、その方は工事を進めたい住人の人達の間では英雄となっている。

 見方を変えれば、正義や悪魔は入れ替わる、元々表裏一体で、どちらとも取れるのが大半の争いごとで、ウクライナとロシアの問題も同じだ。全ての問題は同じような問題から起きているなーとつくづく思う。

この考え方の行き違いを話し合う場が必要

 そして、この行き違いを生み出したのが、国や県であることをちゃんと役所関係の方が理解することが必要、要するに市役所や世界遺産課にしても、国のバッティング事業により問題が大きくなっていることを先ずは受け止めてもらいたい。
 奄美大島世界自然遺産は国の指定により、進められており、住民からのボトムアップによる世界遺産では無いこと。下の資料(不完全だが)二つの事業がバッティングする時系列で進行されたことで、世界遺産課が住民の意見を反映できなくなっている。

どちらも引けずにバッティングし、どちらも立場が立たなくなっているのが現状。            


 嘉徳の護岸工事は3億4千万、この金額が奄美の工事現場の人達の暮らしを支えている。工事が無くなれば多くの人達の仕事がなくなる。ただ工事が進めば、人工物のない貴重な浜と河川は無くなり、観光資源が奪われる。工事が進めばSNSでの拡散が拡大している分、奄美大島が受けるマイナスは大きいだろう。

 30年前に嘉徳に産廃業者が入ろうとした時、反対して工事を止めた方が居られた。その方の息子さんは工事現場で働いていて、同僚から「お前の父親のせいで仕事がなくなった」と言われたことがあるようだ。嘉徳が人工物のない浜として守られて来たのは、先人のたちの思いからだが、だが仕事を生み出すことが出来なかったのも因果で、今になって問題が帰って来てしまったのだと思う。

 要するに、同じ道を辿らないためには、護岸工事の同額資金を集め、話し合いの場を持ち、 世界自然遺産に相応しい場所を維持するための、工事関係者と話し合いながら、新しい公共事業を生み出し、人命を守ること。

  工事費用活用の見直し

     ① お墓の問題
    安全な場所へのお墓の移動 
   (昔は山側にお墓はあった、高台への移動)

    ② 人命の問題
    自衛隊との災害時避難訓練 
   (嘉徳集落の3分圏内に自衛隊施設があり、
    大型台風や津波到達時間を想定した救助訓練)   

  ③ 災害時避難場所となる観光客用の宿泊施設の運営
   (SDGs・修学旅行などの研修施設としてアウトドアブランドとの共同運営、
    台風や地震津波などがあった場合の避難場所として活用)
         
     ④ 海外事例・大地の再生・土中環境などを取り入れた公共工事の開発
   (公共工事としての事例あり)

  ⑤ これまで工事に掛かった、土地購入・人件費などの資金の確保

これらは、現段階での護岸工事費用でも可能であり、さらに観光などの別予算確保も可能であるが国の補助が柔軟で無いため、クラファンなどでの資金調達が必要。上記内容は私が嘉徳に関わりながら、嘉徳で提案させてもらった代替案になる。

こんなような提案を持って、私は嘉徳に向かい想いを寄せたつもりだが、いつの間にか嘉徳の悪魔になっていた。爆

 20代の頃に奄美大島に一度遊びに来ていて、その時に鶏飯とか食べさせてくれた地元のお母さんが「沖縄は開発で本当に自然な海はほとんど残ってないけど、奄美大島は自然の海がたくさん残っているのよ」と奄美の誇りのように話してくれたのを覚えていて、それから20年近く経ち、気が付けば奄美大島で人工物のない浜は嘉徳がラストになっていて、それは日本全体を見渡してもラストとなっていた。世界自然遺産となり、バッファーゾーン敷地内でありながら、それでも工事が進むようであれば、日本では自然のままの浜の姿は見れない国になるということ、その最後の場所が世界自然遺産区域内で行われようとしていること。

日本の世界自然遺産は5つしかなく、とても貴重な場所。自然遺産は取得が難しく貴重、定期的調査あり登録剥奪の可能性もある。


嘉徳のことは、日本人の精神性の終わりを指し示していると思い、
頭に「嘉徳浜は日本のラストチャンスだ」と書かせていただいた。

白か黒・善や悪ではなく、それよりも素晴らしい選択が嘉徳で生まれることを願う。


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