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ヴィドールのマイベストを作ってみよう

いくらでも自由にプレイリストが作れる時代、あえてCD1枚に収まる範囲でマイベストを作ってみようという企画の第四回。
選んだのは、ヴィドールである。

2002年に結成され、2009年にはメジャーデビューを果たすも、2011年に解散。
メンバーチェンジにより、第一期、第二期、第三期に大きく分けることができるのだが、それぞれで音楽性が若干異なるため、リスナーによって、マイベストを作成する際にセレクトされる楽曲の時期が偏るのではないかと思われる。

また、節目節目で何枚かベストアルバムをリリースしていることもあり、代表曲がある程度、共有されている状態。
曲数に制約がある中では、ある程度パターン化されてしまいそうだが、Luinspear時代からVo.ジュイの歌唱力に魅せられていた僕にとっては、オールタイムで好きだったバンド。
偏りが出ないように意識しつつ、完全主観で、それでも外せない曲と隠れた名曲を拾い上げていくことにする。
なお、収録曲は13曲+シークレットトラック、収録時間は80分以内マイルールは前回同様だ。

ヴィドールマイベスト

1. オカルトプロポーズ
2. nevaeH
3. Worst
4. 月ノ樹海ノカレンダー
5. 人魚
6. マユラ↓↑ピサロト
7. リマインドストーリー
8. リマインドストーリー2 ~初恋~
9. I my アイマイ
10. Chocoripeyes
11. 舞夢~マイム~
12. サヨナラ
13. カラクリロマンス

25. ギザギザハートの子守唄

【ポイント】

★ コンセプトは"オカルトロマンス"である。

ヴィドールのコンセプトとして打ち出されていた"オカルトロマンス"。
メジャーデビュー以降は、オカルト要素はほとんど見られなくなっていたのが実態ではあったが、やはりそこは意識したいところ。
アルバム上は、「オカルトプロポーズ」ではじめ、「カラクリロマンス」で終えることで、途中の寄り道も含めて、"オカルトロマンス"の中でのストーリーであるというメッセージに仕立ててみた。

★ ベタではあるが、「人魚」と「マユラ↓↑ピサロト」は外せない。

オカルト寄りの代表曲「マユラ↓↑ピサロト」と、ロマンス寄りの代表曲「人魚」は、選ばなければ嘘になってしまう。
同じく定番であった「…サンガコロンダ!!」、「透明ナカゴ」、「我輩ハ、殺女成リ…」などは泣く泣く選外とした一方で、どうしてもこの2曲は入れたかった。
世界観的な流れで言えば、「マユラ↓↑ピサロト」を先に持って来たほうがしっくりくるのかもしれないが、逆にすることでダークとポップが入り乱れ、情緒不安定なヴィドールワールドが堪能できる曲順になったのでは、と自己満足している。

★ スタートダッシュは「nevaeH」と「Worst」の意外性で。

アルバムの1曲目を張った「nevaeH」はともかく、「Worst」はやや地味な立ち位置にある楽曲だったのかもしれない。
ただでさえ、激戦区な疾走メロディアスチューン。
純粋に好きな曲を好きな順に並べると、ほぼ同じ系統の楽曲になってしまうため、バランスを勘案して削った楽曲も多いのだが、インパクトの強い「オカルトプロポーズ」の強烈な個性を上手く吸収しつつ、気持ちの良いスピード感を創出。
改めて光を当てたかった楽曲が、上手くハマってくれた。

★ 良い仕事をしてくれた「月ノ樹海ノカレンダー」と「I my アイマイ」。

前述のとおり、マイベストを作る際に、自分で挙げた候補曲がメロディアスな楽曲に偏ってしまっただけに、雰囲気モノのミディアムナンバー「月ノ樹海ノカレンダー」と、変態性も印象づけるハードチューン「I my アイマイ」が、アクセントとして効いた。
それぞれ、「透明ナカゴ」と「…サンガコロンダ!!」に置き換えてもハマるのだとは思うが、だからこそ重宝されすぎた感もあり、自意識を出すならここかな、といった選曲に。
後期の曲と並べることで、新鮮味を取り戻した印象である。

★ やっぱり並べてみたい「リマインドストーリー」。

歌モノパートをどう作るか、というところで、もっとバラード然とした楽曲を持ってきても良かったのだが、王道的に振り切った「リマインドストーリー」を置いてみた時点で、「リマインドストーリー2 ~初恋~」も一緒に配置したくなるのは必然であろう。
ここでストレートなナンバーを固めてしまったので、終盤は、ヴィドール的なパーティーチューン「Chocoripeyes」、クラシカルな要素を帯びた「舞夢~マイム~」、ダークなギミックも多用される「サヨナラ」と、一癖ある楽曲を並べることになったが、「カラクリロマンス」で締めることを踏まえれば、プラスに働いたと捉えたい。

★ シークレットはチェッカーズのカヴァー曲。

入手難易度も踏まえて、「ギザギザハートの子守唄」はシークレットトラックにはぴったり。
カリメロの楽曲をカヴァーした「蒼い鳥」も候補には挙がるが、往年の歌謡曲を、ヴィドールらしい変態性の高い暴れ曲にしてしまうセンスも相まって、選んだのはこちらである。
25トラックに置いたのは、特にしっくりくる数字がなかったからだが、「オカルトプロポーズ」が、12月25日にこだわってリリース日や生産枚数を調整していたのを思い出したので、なんとなく25を採用した。


シークレットトラックを含めて、第一期が4曲、第二期と第三期が5曲ずつ。
オリジナルが収録された作品的にも、特に偏りはなし。
多少、調整した部分はあるにせよ、オールタイムでバランス良く"オカルトロマンス"を表現するという目的は果たせたかな、と。
過去3回よりも縛りはきつめにしたが、それでも十分マイベストとなり得るのは、ひとえにヴィドールが残した名曲が多いということであろう。
時間としては、1時間ちょっととコンパクト。
明日は、これを聴きながら通勤しようかと。


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