新潟・新世代クマ(熊)出没情報多発 5つの原因と3つの注意事項
令和2年度 ツキノワグマ目撃・痕跡・人身被害の件数
2020年4月1日→10月23日までに報告があった新潟県内の令和2年度ツキノワグマ目撃・痕跡・人身被害の件数です
ツキノワグマ目撃・痕跡・人身被害の件数 1199件うち、人身被害件数(被害者数)11件(13名)
民家敷地内、自転車で移動中、民家玄関前、河川敷、ウォーキング中、畑での農作業中、牛乳配達中など
日常生活の中に忍び寄るクマの影...
★新潟県のクマによる人身事故発生状況
畑作業中にクマに襲わた女性が頭部、顔面等を負傷、病院に搬送されたが後日亡くなられたという痛ましい事故も発生しております
新潟県では、この記事を書いている2020年10月25日時点では新型コロナウィルス感染症での死者数は0、数字だけで考えると、コロナよりクマの方が恐ろしいのかもしれません
★なぜクマは人里に降りてきたのか?5つの原因
諸説ありますが有力な説を紹介します
① 餌(エサ)不足説
今年は台風の影響などもあり、ツキノワグマが、冬眠に備えて大量に食べる秋のエサ(どんぐりなどの木の実)が不足している
奥山に分布している、ブナは凶作~不作、ミズナラは不作~並作
人里に近い地域に分布するコナラ、クリ、オニグルミも不作~並作
→ 奥山でのエサ不足が予測され、コナラ、クリ、オニグルミが分布している人里に近い里山や、カキ等の果樹がある人里にも出没する説
② 2018年クマのベビーブーム説
①の逆で、2018年は餌が豊富(どんぐりなどの木の実が豊作)な年はベビーブームが起きるそうです →
ベビーブームで生まれたクマが今年2歳で体長1メートル前後に成長 →
親離れしてエサを求めて活発に動く2歳グマが多いので出没が多い説
③ 新型コロナウィルスの影響説
外出の自粛などで観光客が激減、山や別荘地にも人が少なくなり、クマと人を分ける境界線があいまいとなり、人里への出没の件数が多い説
④ ソロキャンプ増加が影響説
新型コロナウイルスの影響などで人気の『ソロキャンプ』
山に不慣れな人もいて、食べ物を置いたままで襲撃されるケースも
若いクマが増えている場所に、人間の方からも近づいているのではないかという説
⑤ 『新世代クマ』増加説
市街地に出てきたり、人里に出てきたりといったことで目撃・痕跡が確認されている人間を怖がらないクマの集団 → 新世代クマ
旧世代のクマは、人が立ち入らないような深い山奥に住んでいたため、人里への出没はめったにありませんでした
しかしながら、ここ20年ほどで
人里近くにある『里山』が人の管理が行き届かなくなって荒廃 →
木が成長して『奥山』化(以前の里山エリアが奥山化)
新世代の若いクマや母グマはこの『里山』エリアに生息、すぐそばに『人里』(人の生活圏)があるので、人間をよく知っていて、車の音や人の生活の臭いにも慣れていて、人間を怖がらなくなっていると言われています
今年の①餌不作で空腹の状態 → 人里へ出没の件数が多い説
★クマから命を守る3つの注意事項
①出没が確認されている場所には近づかない
新潟県内のクマ出没マップをご確認ください
②単独行動を避ける
山へ入る、農作業時は、なるべく複数で行動
③音の鳴るものを携行する
鈴やラジオ等を鳴らし、自分達の存在をアピールしましょう、風や雨、川の音等で伝わりにくい場合もあるので、過信は禁物
その他の注意事項
・クマの潜みやすいヤブや茂みを刈り払う
・クマを引き寄せる生ゴミや不要な農作物、果実を排除
・クマ撃退スプレーを携行する
・田や畑に着いた際は車からすぐ降りずにクラクションを5回以上鳴らす、など
★クマに出会ってしまったら
落ち着いて行動することが大切です
・興奮しない、させない
・遠くにいる場合は、そっと静かに立ち去る
・近くにいる場合は、急に大声を出したり、ものを投げたりするとクマが興奮するので危険です、そっと後ずさりしながら離れる
クマは逃げるものを追いかける習性があります、クマが本気を出せば人間よりも足が速いので、走ってもかないません
クマの方を向きながらゆっくりと後ずさりしてその場を離れてください
★『死んだふり』はあまり効果がないらしい
雑食性のクマは死んだ魚や動物を食べることがあります、倒れて死んだふりをしていると、かえって熊が興味を持って近づいてきてしまう可能性も
地面に伏せ、ダメージを最小限とするため、両手で頭部や首等急所をしっかりとガードし、クマの攻撃をしのぐ方法が有効といわれています
集落や人家に近い場所にクマが出没したら
周辺の住民にも知らせ、近づかないよう安全確保を徹底し、クマの出没を市役所または警察署へ連絡しましょう
それでは、また!!
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