学校では教えてくれなかった-お金の勉強-
私は、今お金と経済の勉強をしています。
始めた理由は、いつもお金がなくなるから。
今までお金がないために、生活が袋小路に迷い込み、消えてしまいたいほどの虚しさと惨めさを味わってきました。
お金がなくなると、何もできなくなる。どこにも行けない、何も食べれない、家にいることさえできなくなる。幸いホームレスまではいきませんでしたが、石川啄木のようにじっと手を見て、自分のバカさ加減と、お金の使い方の下手さ加減を何度も呪ってきました。
世の中はお金じゃないという言葉もありますが、お金がなくなった時の絶望感と虚無感はそんな言葉を吹き飛ばします。お金によって回避できる不幸が世の中にはたくさんあることを身をもって知りました。
何度目かの、何十回目かの後悔と絶望の後に、もう二度のこんな気持ちになりたくない、こんな惨めさから抜け出したいという思いから、お金について勉強をしようと決めました。
給料日を迎えたその日に、私はお金に関する本を買いに書店に向かいました。初めて、お金のことを学ぼうと思った私が、まず驚いたのがお金関係の本の多さです。
株、投資、節約、せどり、電子マネー、補助金、交付金etc……
書店の本棚には様々な種類のお金関係の本が並び、世間はお金に対してこんなに関心があるのかと私はその時初めて知りました。膨大数のお金の本の中から、一体どれを買えばいいのか?私は途方にくれながら、書店全体を徘徊し、自分に合いそうな本を探すことにしました
そして、文庫本のコーナーに差し掛かった時、1冊の本の題名が目に飛び込んできました。
「お金をちゃんと考えることから逃げ回っていた僕らへ」著者 糸井重里・邱永漢 PHP文庫 2011年出版
題名を見た瞬間に、大きな驚きと感動を覚えました。
今まで、お金に向き合わず、ずっと考えることを避けてきたこと。お金はいつか、勝手に増えるものだと夢想し、刹那的お金の使い方をしてきましたこと。そうか、私はずっとお金から逃げ回って生きてきたんだとこの時初めて気づき、目からウロコが落ちました。
同時にここで一度お金と向き合い、きちんと考えたいという衝動のような感情が溢れ、私はこの本を購入しました。
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