全てのアートは落書きからはじまる。
かの棟方志功が幼少の頃、自宅の襖に落書きしたが、母親は、叱らずに絵が上手いと褒めたと言う。
さらに、「もっと描いていいよ」といったと言う。
子供の才能の芽を延ばすのも摘み取るのも親の一言で決まると言っても過言ではない。
実はほとんどの子供は才能の種を持ってこの世に生まれる。
その種は多くの場合3歳から6歳までに発芽する。
でも、世の中を見渡してみると、大多数の人々は才能に恵まれず、不本意な人生を送っている。
人の才能はなぜ発芽しても育たないのだろうか?
実は子供の才能の芽を摘んでいるのは、親なのだ。
それを「ドリームキラー」と呼ぶ。
残念ながら、多くの親は良かれと思い、子供に世間の常識を教え、親が決めたレールの上を歩かそうとする。そして無意識の内にドリームキラーになっている。
親は、自らの才能のなさを基準に子供を見てしまう。
親もその親に才能の芽を幼い時に摘まれているのだが・・・・・
例えば、あなたは襖や壁に落書きした我が子を叱らずに褒められるだろうか?
例えば、子供が一心不乱に何かに熱中している時、「それをやめて勉強しろ」と言っていないだろうか?
子供が常識に囚われず、自由に発想したり行動したりしていることは、危険が伴わない限り、親は止めてはいけない。
大人の常識や世間体に縛られた親の言葉が、子供の自由な発想や無限の可能性を無意識に奪っていることに気がつかなければならない。
親は、子供に才能を与えようなどと思う必要はない。 ただ、奪わなければ良いだけなのだから。
成願
株式会社京都デザインファクトリー
代表取締役社長 成願義夫
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