「当たり前」を疑うことからイノベーションは始まる
今から五年ほど前、東京の司法書士のグループからある相談を受けました。
それは、「権利証などの公正証書の表紙用の紙の製造販売がほぼ1社に独占されていて、デザインの選択肢も無いのでなんとかしたい」とのご相談でした。
その方が言うには「これまで私たちの世界で当たり前に使っていたこの表紙の印刷物のデザインの選択肢を増やし、なおかつ競争原理を働かせて、価格も下げたいので、協力して欲しい」とのことでした。
デザインに関しては全く解らないのでお任せしますとのこと。
これまでの一般的な証書類のデザインは欧風の植物模様をモチーフにしたシンメトリーのデザインでした。(賞状などでおなじみの)
そこで、私が考えたデザインはアシンメトリーで日本的な吉祥図です。
結果的に商品化は当初の予定より増えて5種類のデザインに決定しました。
ここに紹介するのはその内の2点です。
日頃、私達が何気なく見ている「当たり前」を疑うことからイノベーションは始まることを実感し、勉強させていただきました。
伝統デザイン研究家
アートプロデューサー
(株)京都デザインファクトリー
社長 成願義夫
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