若い人にプログラミングを教えたい
自宅の最寄りの駅前に、「子供向けのプログラミング教室」っていう看板が出てて、まぁ学習塾みたいな感じで子供にプログラミングを教えてくれる場所なんだろうけど、その看板を見る度に、自分の中で何かがうずくのを感じ取ってしまう。
そういえば、小学校や中学校で将来的にプログラミングの授業が必修化されるという話を、どこかで聞いたような記憶がある。これまた実際に運用されたらどうなってしまうんだろうなって思ってしまって、ものすごく気になる。
「プログラミング」を国語や算数なんかと一緒くたにしてしまって、「勉強」というラインに並べて、生徒に強制的にやらせるみたいな感じになってしまうと、なんかもにょるよなぁ。
というのは、どうしても自分の子供時代のことを思い出してしまうからだ。
僕は、小学生の頃に友達から「プログラミングというものを覚えれば、ゲームを自由自在に作れるようになる」という話を聞いて、それがこの世界に興味を持つきっかけになった。
それ以降、プログラミングに関する本や雑誌を自分で適当に買ってきては、ひたすら読み込んで、どんどん技術的なことを覚えていった。
当時のパソコンはとても高価なものだったから、なかなか親に頼んでも買ってもらうことができなかった。それでもあきらめきれなかった僕は、ノートと鉛筆でプログラムをコーディングして、ついでにキーボードもダンボールかなんかで自作して、それを叩いて入力のまねごとみたいなことをやって一人で遊んでいたのだ。
そんなひたむきな姿を見ていた親が、見るに見かねて、ついにパソコンを買い与えてくれた。
その時で、10歳くらいだったかな。
結局そこがスタート地点になって、その延長線上でいまだにメシが食えているわけだから、やっぱり子供の頃に興味を持ったものは、摘み取らずに伸ばしていくっていうことがすごい大事なんだなって思う。
あれは、決して誰かから強制された訳でもなく、ただ自分の欲望の赴くままにやっていたのが楽しかったんだよな。
今ってどうなんだろう。あの頃クラスに一人はいた、「パソコン少年」みたいな子って、今もいたりするんだろうか。
もしも今もいるんだったら、僕はその子にプログラミングを教えてあげたいなって思う。
今の子供に、若かった頃の自分を投影して、いっぱしのプログラマに育てあげていくっていうのは、とてもやりがいがありそうな気がする。
なんかこう、「学校でいい成績をおさめるために勉強する」っていうスタンスではなくて、「純粋にプログラミングを通じて、成し遂げたいことがある」みたいな感じで、しっかりした目的意識のある若い人に、知恵と技術を授けていきたい。
昨今のプログラミング教育について考える時、そんなことを思い巡らせてしまう。
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