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INFJが心穏やかに生きるための思考展開

 生きづらさや社会に馴染めない感覚をお持ちの方が、少しでも心穏やかな日々を過ごせますよう祈りを込めて本稿を執筆いたします。

 タイトルにありますように、本稿は性格診断でINFJという診断結果が出がちだったり、ご自身でINFJ傾向にあると自覚されている方の生きづらさの解消を目的としております。
 また、漠然と「この社会は生きづらい気がする」「生きることに向いていない気がする」とお考えの方の手助けになる文章を目指しております。
 本稿ではINFJ的性格を、

  • 深い思考が好き

  • 自罰的

  • 自分より他人優先

  • 共感力が高い

  • 大人数の集まりが苦手

  • 一人の時間が大切

 などのよく知られているものをベースとします。

 それでは生きづらさを抱えていらっしゃるみなさま。素晴らしい人生への一歩を踏み出すための思考展開を始めましょう。

■ なぜ社会に馴染めないのか

 まずはじめに、生きづらさの原因がなんなのかを明確にしたいと思います。原因を理解することで対処法が見えてくることでしょう。
 「彼を知り己を知れば百戦あやうからず」という言葉もあります。
 何もわからないまま生きづらさを抱え続けるよりも、「社会」と「人」について理解を深めてみましょう。その先に心穏やかな日々が待っているはずです。

 そもそも社会は不完全

 なぜ社会に馴染めないのか。結論から先に申しますと、そもそもこの社会が間違っている、ということになります。今のこのような社会でなければみなさんは生きやすいと感じるはずです。この社会は間違っていて、だからこそ良き社会になるべきだと想い、願いを強める方も多いことでしょう。理想の社会と現実の社会との落差が大きいと感じませんか?
 理想とかけ離れた間違った社会を生きているのですからみなさんが生きづらさを感じることは正常な反応なのです。

 自分を責め過ぎてしまう

 この社会があらかじめ不完全である、ということを踏まえていないと、生きているのが苦しくなってしまいます。なぜなら、自分の考えや行動が間違っているから生きるのが苦しいのだ、と過剰に自分を責めてしまうからです。
 自分以外の人は当たり前のようにこの社会を生きているのに、なぜか自分はこの社会を生きるのが下手な気がする。この社会に適応しなければ、と自分を責めていませんか?

 若い人の幸福度が低い社会が正しいはずがありません。
 スマホで監視し合う社会が正しいはずがありません。
 他人の生活に口出しして一斉に石を投げるよう仕向ける人が大勢いるこの社会が正しいはずがありません。

 「自分が絶対的に正しい」とおごる必要はありませんが、「自分が間違っているんだ」と自罰的にならずに、冷静に社会を見つめてみましょう。すごく変な社会を生きるのは大変に決まってます。
 自分の信念を捻じ曲げてまで生きる価値がこの社会にあるかどうか、じっくり考えてみる必要があります。

 様々な人たちと共感してしまう苦しみ

 生きづらさを感じる方は共感能力が高いという特性があるようです。それゆえ親身になって相談に乗り、いろんな人たちを助けてきたのではないでしょうか。
 相談されるだけで嬉しい。話を聞き笑顔になってもらえたらもっと嬉しい。そのような利他性を持つ特性は、この社会においてとても希少でしょう。
 現代社会はSNSの利用が常態化したことにより、人類史上一番「他人の考えが見える異常な時代」となりました。
 少し前までは生活圏内で出会う人たちのみで完結していましたが、現代は遠くの人、しかも大勢の人の悩みや苦しみも可視化され、あなたのスマホに流れ込んできます。
 共感能力の高さゆえに何人もの苦しみに同時多発的にシンクロしてしまうわけです。
 常に脳内で様々な事柄が駆け巡り、言葉があふれ出し続けているみなさんにとって、様々な人たちの悩みや苦しみが脳内に強制的に過剰に流れ込んできてしまうこのような社会は生きづらいに決まってますね。
 息苦しさを覚えた時はスマホの電源を落としてみると苦しみが軽減するかも知れません。

 損得勘定を優先する人たちに飲み込まれてしまう

 利他性を重んじるがゆえに、利己的な人に対して拒否反応を示してしまうことはないですか?
 争いごとを好まない性格であるみなさんは、他人を蹴落とすことを良しとするこの社会には馴染めません。
 誰かの喜びが自分の喜びとするみなさんと、合理的に利益を追求し損失を切り捨て続けて維持するこの社会とでは、そもそも合うはずがないのです。
 ですが大多数の「損得勘定優先タイプ」の人たちがみなさんの思想や言動に異を唱えます。直接異見しないまでも、表情や態度で「あなたは間違っている」と正論ぶってきます。
 この間違った社会で、損得勘定優先タイプの人たちが自分たちの言動の違和に気付きもせずに、あなたを糾弾し続けます。
 ますますあなたは生きるのが苦しくなっていきます。

 この社会も、多くの人々も、あなたが望み願う理想とはかけ離れています。
 そしてあなたが願うその理想は今のところすぐに叶うというものではなさそうなのです。

■ なぜ人と馴染めないのか

 前項で、そもそもこの社会の方が間違っているということから、「損得勘定優先タイプ」が多いから利他的な生き方を望むみなさんはこの社会とは馴染めない、ということを書きました。
 本項では別の視点から、なぜみなさんが人と馴染めないか考えていきましょう。

 精神年齢の差が開き過ぎる

 僕の見立てですと、精神年齢の差が影響しているのではないか、と考えます。
 INFJは一様に精神年齢が高いとされています。
 周りの人たちが10代や20代、30代でひしめく中、あなただけ80代だとしたらどう感じるでしょう。
 話が合わないのは当然ですし、価値観や人生観など、ありとあらゆるものが合わないと感じるのも仕方がないことでしょう。
 実年齢では年上であるはずの周りの人たちの会話の内容や行動基準、思想などを知れば知るほど物足りなく感じてしまう。期待はずれに感じてしまう。
 つまり話されている内容が浅く薄く感じるため物足りなく思えてしまうはずです。

 みなさんにとって価値観や人生観が合う人との出会いは貴重です。
 一方精神年齢が実年齢に近い人たちは人数が多いため、価値観が合う人同士で出会いやすいのでしょう。
 そのため、みなさんは人と馴染めなくなっていき、他の人たちは次々と似た価値観の人たちと出会っていきます。
 そうして疎外感を抱きやすくなってしまいます。

 深い思考を忌み嫌う風潮

 INFJ傾向の人には信じがたいことですが、他の多くの人たちは深い思考が好きではないようなのです。また、深い思考について誰かと会話してはいけないと感じているようなのです。
 深い話が大好きなINFJ傾向の人にとっては理解ができないことでしょう。
 答えが出ない問い掛けについて延々と思考を巡らせることができるみなさんと、深い思考を外部に発してはいけないと感じる人たち。これでは馴染めなくて当然ですよね。
 答えが出ない問い掛けの一つに「政治」があります。
 多くの人は政治について語りたがりません。その結果が投票率であり、現代社会の住みにくさであり、若者たちの幸福度低下であり。という具合にいくらでも語ることができる問題です。
 他にも「宗教」についてや、「性」についてなど、とても重要な議題であっても、多くの人たちはそれを避けることに集中し、また、それらを語る人に対して揶揄したり攻撃したりします。

 俳優が政治を語るな。音楽を政治利用するな。政治のことを知らないのに政治を語るな。政権批判をする芸能人は応援できない、などなど。知名度がある人たちが政治に触れると躍起になって非難する人たちがいます。
 政治というのはみんながこの社会を生きるために必要なことなのに、なぜかその話をすると非難されてしまう。
 このような人たちが大勢いるのですから、みなさんが人と馴染めないと感じてしまうのは当然のことと言えるでしょう。

■ 敵と味方を区別しよう

 前項までで、みなさんがこの社会と合わない理由と、多くの人たちと合わない理由を考えてみました。
 ではこの生きづらい環境で、みなさんがどうやって心穏やかに過ごせるのでしょうか。
 それはやはり「人」だと思います。嫌な人を遠ざけ、尊敬できる人と出会う。単純ですが、やはりこれがすごく有効であると感じます。
 精神年齢80代のあなたが、精神年齢20代の多くの人たちに合わせ続けるのは心が持ちません。
 では具体的にどうやって敵と味方を選別すれば良いのか考えてみましょう。

 合わない人を見つける

 直感力に優れている。嘘を見抜く。洞察力に長けている。これらがINFJ傾向にあるみなさんの特性です。
 これらを用いて合わない人を見分けて行きましょう。
 ポイントは「引っかかる言い方をする」「エナジーバンパイア」「同情を買う」「優位に立ちたがる」「コントロール志向」など様々です。
 あなたが「ん?」と引っかかったことは大体的中します。時間が経てば経つほど、その引っかかりが正解だったと思い知る羽目になるでしょう。
 エナジーバンパイアというのはあなたの活力を奪う人のことを指すスピリチュアル用語です。会ったあと疲れたり、あなたの感情を無視して会おうとしたり、あなたを利用するような人はあなたにとってのエナジーバンパイアです。今すぐ離れましょう。
 同情を買って強く出られないようにディフェンスを固めたり、逆にあなたの弱さを見抜いて優位に立ちたがるコントロール志向な人も、あなたとは合わない人物である可能性が極めて高いです。

 合わない人のために活力を消費したり、貴重な時間を消費するのはもったいないです。合わないと感じたら離れて合う人を探すようにしましょう。

 同士を見つける

 INFJ傾向のみなさんにとって同士との出会いは至上の喜びかと思います。合わない人を見分けたあとは合う人を見つけましょう。
 生きている内に出会える人数が限られているため、意識的に活動しなければ同士と出会う確率は上がりません。
 こればかりは「確実に見抜ける方法」などは存在しません。
 とても活力が削られるやり方になりますが、気になる人にこちらから声を掛け、話し合うことでしかあなたの同士となるかどうかはわからないのです。
 人生は短いですが、同士を探す旅だと思えば短くはないでしょう。いつか必ずあなたにとっての同士が見つかります。
 無理はせず、そして何度徒労に終わったとしても諦めず。出会えた同士と共にこの社会を生き抜きましょう。

■ 自分の【弱点】を知り【特性】を活かそう

 本項では、同士と出会うための確率を少しでも上げるために。それだけではなく、この社会を穏やかに過ごすために、INFJ傾向にあるみなさんの弱点を洗い出し、特性を見つめ直したいと思います。

 【弱点1】思考が理解されにくい

 まずは弱点について3点挙げます。

 思考に言葉が追い付いてこない、語彙が足りない。そんなもどかしさに身を焦がれることはありませんか?
 脳内に無数に言葉が浮かんでいるのに、相手に伝えるために文章を組み立てようとしてもなかなかうまくいかず、ざっくりとした抽象的な文章になってしまう、ということはないでしょうか。
 口数が少ないと思われたり、それとは逆に自分の好きな事柄に対しては湯水のごとく口から言葉があふれ出てしまうみなさんは、「よく分からない人」と思われている可能性があります。
 また、周りのみんなも自分と同じように思考を巡らせていて様々なことを考えながら生きていると考えがちですが、どうやらそんなことは無いようです。
 自分の思考はなかなか理解されないのだ、ということを踏まえて生活することが大事かも知れません。

 【弱点2】頑固

 深い思考が好きなみなさんにとって、深い思考を巡らせない人々の考えに納得がいかない場合が多いのではないでしょうか。
 自分が絶対に正しいということではないのですが、思考を巡らせ続けた時間と労力に関しては揺るぎなく絶対的であるためです。ここまで考え続けて出した結論に対して、あまり考えてない人に覆されるのは納得できない、と感じるのではないでしょうか。
 頑固さは融通の効かなさでもあります。
 今の自分が頑固になっているだけか。それとも議題に対して正当性を維持しながら提案できているか、冷静になって見つめ直すことも必要かも知れません。

 【弱点3】繊細さ

 繊細さは美点でもある一方で弱さとも直結しています。
 あなたの繊細さにより救われた人たちが必ずいます。
 ですがあなたの繊細さを当てにして、利用したりマウントを取って優越感に浸ったりする人がいることも事実です。
 繊細さを無くすことは出来ないと思いますので、繊細さのONとOFFの切り替えが出来るようになると生きづらさが軽減するでしょう。

 【特性1】興味を広げよう

 続いて特性について3点挙げます。

 思考が複雑になり感情に言葉が追い付かない場合、見識を広げることで解消されることが多いです。
 「知識を増やす者は悲しみをも増やす」という言葉がありますが、僕は違うと考えます。確かに知識が増えることで今まで見えていなかったものが見え、それゆえに耐えがたい悲しみに覆われることはあります。
 ですが知識は膨大です。さらに知識を増やし続けることで、この世界の一端に触れることができる(と錯覚できる)。
 今まで知らなかった言葉を知り、感情の言語化に成功し、知識が増えることで今まで持っていた知識と予期せぬ接続が起きる。そうして脳内の知識のつながりが強固に増設されていく。
 例えて言うなら、RPGの序盤で入手していた使い道の分からないアイテムが、成長したことで他のアイテムとの組み合わせや真の使い道に気付けた、という感じでしょう。
 みなさんにはその「使い道の分からないアイテム」が言葉や感情や知識として常にインベントリに保管されています。新たな知識を増やし続けることでインベントリ内のアイテム同士が勝手に結合したり進化したりしてあなたの強力な武器となります。
 興味を広げて知識を増やし続けましょう。

 【特性2】直感

 理由は説明できないけどなぜか嫌な気がする。このように感じたことはありませんか?
 直感よりも理論を優先させ、後々「直感に従っておけば良かった」と後悔した経験はないでしょうか。
 直感がいつでも正しいかどうかの保証もありませんし、説明することもできませんが、自分の直感を信じる割合を増やしてみるのも大事かも知れません。
 直感を封じ込めて世間体に迎合しても、世間体はあなたの人生の責任を取ってはくれません。
 「自己責任だから」とあなたを突き放す。そんな社会です。
 間違っている社会を優先するよりも、自分の直感の方を優先してみましょう。もし失敗してもその時はその時です。次に進むだけです。

 【特性3】魂ポイントが貯まる

 あなたに嫌なことをする人に出会ってしまったり、あなたの心を削るような出来事が起きてしまったら「儲けた!」と叫びましょう。
 それらはあなたのポイントカードに魂ポイントを付与してくれます。
 魂ポイントが貯まるとあなたはさらにすごい人物に成長し、理想のあなたに近付きます。そしてその成長は社会の生きやすさとも比例します。
 社会のあしらい方スキルが上がります。対人判別スキルが上がります。社会観が深まり、人間としての深みが増します。
 魂ポイントを貯めるためにいろんな人に会いましょう。成功も失敗も含めていろんな経験をしましょう。
 自分のことが一番大好きなのは紛れもなく自分自身です。
 自分のために魂ポイントを貯めていきましょう。

■ 心穏やかに生きるための思考展開 3か条

 最後に、「心穏やかに生きるための思考展開3か条」として本稿をまとめたいと思います。

自分を大切に 自分の心の感じ方を大事にしましょう
世界観を広げる 様々な知識を獲得し続けましょう
社会を降りる 間違った社会に過剰適応するのを止めましょう

 まずは「自分を大切に」。
 あなたの心も身体も、最終的に守れるのはあなた自身です。
 この世界にただ一人しか存在しない大切なあなたの心に寄り添うことは僕にも出来ることです。ですがあなたを守り切るのはあなたにしか出来ません。
 周囲に悟られないよう元気に振る舞ってしまえるのは、美点でもありますが致命的な取り返しのつかなくなるほどの弱点でもあります。
 自分を大切にしてください。

 そして「世界観を広げる」。
 あなたの特性である果てなき知的追究と無尽蔵な思考構築を活かし、様々な物事を吸収しましょう。
 いろんな知識が結合することであなたの世界の見え方がグレードアップしていくことでしょう。
 個人的には哲学や倫理学、社会学がおすすめです。

 最後に「社会を降りる」。
 すでに薄々お気付きかと思いますが、この間違った社会は生きるに値しません。そしてあなたが理想とする社会になるには、時間も、お金も、人的資源も、政治情勢も、何もかもが圧倒的に足りないと感じていることでしょう。
 人生を賭してもこの社会は良くなりません。
 なのでこんな社会は降りちゃいましょう。
 そして大事なものを見つけ、大切な人と出会い、それらのためだけに生きてみてはいかがでしょうか。
 間違っている社会があなたに強要してくるものなど無視して良いのです。
 無理してこの社会に合わせまともになろうとしても心が持ちませんから。
 それよりも、あなたが想う人を大事にし、あなたにしかできないことをしていきましょう。

■ まとめ

 なぜ社会に馴染めないのか。
 なぜ人に馴染めないのか。
 あなたの活力を奪う人の見分け方は何か。
 あなたにとっての同士と出会うために何が必要か。
 自分自身の弱点と特性を改めて自覚することでこの社会を生き抜く方法は何か。
 これらを順番に考えてみました。
 そして「心穏やかに生きるための思考展開3か条」としてわかりやすく総括してみました。
 善く生きるために全力疾走中のあなたにとっての給水ポイントや、走るフォームの見直し、のようなものにこの記事がなっていればとても嬉しいです。
 一息ついて。昨日よりももっと気楽に生きられますように。

 あなたはあなたのままで良いんです。そこに知識を加えて、肩にのしかかっている重みに気付くことで、生きるのがすごく楽になるはずです。
 今までしてきたように、これからも知識を蓄え続けることで加齢と共に生きづらさが軽減します。
 あなたの素晴らしい人生がより素晴らしいものになりますように。
 幸せな人が増えることでこの社会はほんの少し良い社会となります。
 それがこの社会の希望だと思います。
 まずはあなたから幸福になりましょう。

 最後までお読みいただきありがとうございました。
 ご意見ご感想ご批判などコメントいただけますと望外の喜びです。
 みなさまが心穏やかに生きられますように。

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