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おいしい食べ物、たのしい食べ方

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おいしく食べてやろう。 たのしんでやろうと思うと、いつもの料理、いつものお店も違ってみえる。 飲食店を嫌いになるのはもったいない。
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2021年1月の記事一覧

小さくなってもツナチェダーはやっぱり名品

家の近所のドトールコーヒーで朝食とする。 家の近所のいつものお店。 いつものスタッフが一生懸命、テキパキニコニコ働いていて軽い会釈と笑顔で挨拶の代わりとしました。 ツナチェダーをお願いし、お供に冷たいラテをもらった。 バゲット状の、でもやわらかいパン。2枚にひらいてツナのマヨネーズ和え、チェダーチーズを乗っけて焼く。チーズがとろけたところでパカンと合わせてサンドイッチに仕上げてく。 斜めに2つに切り分けて紙で包んでできあがり。 好きなんです…、この商品。 具材の組み合わ

鼻先で鴨がネギ背負ってジタバタしてる…。

新宿西口のメトロビルの地下でひっそり営業している永坂更科布屋太兵衛で鴨南蛮。 浅草で天ぷらそばを食べたって日記を書いたら、冬の鴨南蛮は格別ですよってコメントもらった。そしたらいてもたってもいられなくなり、すぐに浅草に飛んでいこうかと思ったほど。 けれど浅草はボクにとってちと遠い。 銀座までは近いのだけど、そこから先まで気持ちを動かすにはかなりのエネルギーが必要で、なにしろコロナで遠出はちょっと気が引ける。 それで近所の新宿の永坂更科布屋太兵衛。 いつもキレイに整っているシ

目の前で仕上がるカフェオレ

トリコロールでのんびりします。 見事な洋館。古いだけでなく手入れがしっかり行き届き、お店の外も中もピカピカ。 入り口が回転ドアというのがボクは大好きで、その回転ドアの真正面の席が2人のオキニイリ。 銀座で待ち合わせのときによく使ったお店で大抵、このテーブルに座って待った。回転扉が動くたび入り口の方を見たくなるんだけど待ち遠しい気持ちを見せるのが悔しくて、ちらっと見てはすぐに目線をそらしてた。 早目に来るのはいつもボク。彼は時間に自由な人で大抵遅れてやってくる。待つ時間すら

歌舞伎町の老舗は個性派とんかつ

ひさしぶりに「とんかつのにいむら本店」にやってくる。 歌舞伎町のど真ん中にあり、昭和36年創業。ボクと一歳違いで今年還暦という歌舞伎町にあっては古参のお店。 新宿はかつて個性的なとんかつのメッカのような街だった。 刻んだ食パンを衣に揚げる「三太」にとんかつ茶漬けの「すずや」。脂を削ぎ落としたロース、しんころが名物の「三金」。とんかつ発祥の店のひとつと言われる「王ろじ」と、そこでないと食べることができないオンリーワンとんかつのお店が沢山あった。 三太は廃業。三金は一時歴史が途

冷たい喜多方ラーメンも乙なものです、あったかい。

晩ご飯を外で食べようと坂内に来る。 喜多方ラーメンの専門店。とても気持ちのいい店で、小さいながらもテーブルの間隔はゆったりしていて、テーブルの上は整っている。 調味料の容器もピカピカ。若い人たちがニコニコしながら働いているのがオキニイリ。 特徴がないことが特徴のようなおだやかな味わいの喜多方ラーメン。 ただここで一番好きなのは「和風冷やしラーメン」で、特に寒いときほどおいしく感じるところが不思議。そう言えば韓国の冷麺も寒いときに温かい店で食べると一層おいしく感じたりする

器から溢れ出す絶望

最近、お外でスパゲティーを食べてないなぁ…、と思ってイヴォホームズパスタ。 新宿伊勢丹の並びにあって、夜はイタリアンレストラン的に前菜、料理にワインなんかが揃うけど、昼は気軽なパスタのお店。 ビル前面がガラスの壁で覆われていて、かつてその窓際には見晴らしのいいカウンターがあってそこが好きだった。 3年くらい前だったかなぁ…、そのカウンターがなくなって大テーブルを中心にしたぎっしりテーブルがひしめき合うようなレイアウトになってしばらく足が遠ざかっておりました。 ひさしぶりに

ぶっかけ中華ってどういう料理?

ひさしぶりの白河そば。タナカくんと知り合った頃に近所に住んでたことがある。その頃はまるでこの店のことに気づかず、来たこともなかったのです。 そこから2度引っ越して四谷三丁目に落ち着いて、8年ほど前かなぁ…、立ち食い蕎麦が大好きな友人にこの店のことを教わった。 来てみれば、かつての住まいと両親が住んでた家の間にあって、何度も前を通ってた。 ずっとそこにあったはずなのになかったことになっていた店。 他にもたくさんあるんだろうなぁ…、って思ってなんだか悔しくなった。それで来てみて

鮑に鰻丼、せいろを2枚

うまいそばを食べましょうと、今年はじめての新宿の大庵。 新宿で一番好きな蕎麦の店。 蕎麦専門店と言うよりも蕎麦のおいしい日本料理のお店という方がしっくり来るようなメニュー、そして居心地の良い立派な設え。 通りを見下ろすことができる窓に面したカウンターがオキニイリで、今日もそこに座ってのんびり。 ただいつもは開店と同時にいっぱいになるカウンター。今日はちょっと出遅れて12時ちょっと前というのにガラガラでした。お店の人も、緊急事態宣言が出てからめっきり静かになった…、ってさみし

麻婆焼きそばって麻婆豆腐の一番おいしい食べ方なのかも…。

四谷三丁目まで歩いて帰って昼ご飯。四川料理の峨眉山に来る。 ここの名物と言えば麻婆豆腐。豆腐が細かく砕けて豚ひき肉と混ざりあった姿が独特。その定食と五目焼きそばを一緒にたのんで麺だけとりだし、麻婆豆腐とからめて食べる…、という食べ方が好きだった。 今日はなんと五目焼きそばの代わりに麻婆焼きそばがあった。 それにする。 ぽってりとしたここ独特の麻婆豆腐が器を覆う。 香りは食べる前から辛くてしかも山椒の香りが力強い。 麺は極細。こんがり焼かれ、ところどころが焦げてパリパリ。

フレンチピラフっていう洋風おかめライス

池袋にちょっと用事があってタカセで昼ご飯。 池袋駅の東口を出ると目の前にビルがあり、一階はパン屋さん。 二階に朝から営業している喫茶室、三階にレストランというおいしい空気が漂うビル。 よく来るのは二階でたいてい朝ご飯を食べるため。今日は三階のレストランで昼ご飯。二階も三階も造りは一緒で、椅子やテーブルの配置も同じ。けれど椅子、テーブルがちょっと違ってテーブルクロスもかかってレストラン的。 ビルの一階にもお店の入り口脇にも大きなサンプルケースがあって、ファミリーレストランが

「姫膳」のうな重だけが「殿」クラス

今年お初の鰻を食べる。上野界隈をぶらぶら散歩。お腹をすかせて不忍池のほとりにある「伊豆栄」に来る。 立派なビルです。一棟まるごと伊豆栄でこの地でずっと繁盛し続けた証を感じる。 今のような時代にあって、自前の土地の自前の建物。地域に根ざした専門店として営業しているってことのシアワセをしみじみ思う。 和服を粋に着こなす仲居さんたちの、キビキビしているんだけどたおやかで優雅な仕草にウットリします。 鰻だけでなく日本料理も多彩に揃う、かつては上野の旦那衆の会食や宴会なんかに重宝さ

カレー南蛮はうどんよりそば派

尾張屋で日曜の昼。 ちょっとひさしぶりな感じがします。 土曜日が定休日。日曜営業というスタイルで、ここに限らず四谷三丁目には結構多い。四谷三丁目は慶応病院の門前町。ボクの両親が住んでいた若松町は国立医療センターの門前町で、その周辺にも土曜お休み、日曜営業のお店が多い。 ちょっと不思議な共通点。 入り口脇のサンプルケースをぼんやり見ます。 アサリきしめん、煮込みきしめん、ニシン重と個性的な料理が選ぶ中にボクらが好きだった、かつ丼とカレー南蛮も顔を揃える。 しばらくかつ丼ばか

汁を心置きなく味わうのなら天とじ蕎麦が一番かもネ…。

先日食べ損なった蕎麦を食べようと、尾張屋本店。 今年最初のゴチソウそばを「天とじそば」にしようと注文。天ぷらの揚がるおいしい匂いの中で、しばらく待ってやってくる。 丼からはみ出すほどに堂々としたエビの天ぷら。健康色のキレイなしっぽが2本並んで、衣はパリッと。 しかもエビの天ぷらの上にふんわり、出汁でとじられた卵があたかも掛け布団のごとかけられている。 そばはスルンとなめらかです。 自然な甘みと旨味がしっかり溶け込んだ出汁をたっぷりたぐってズルンと口の中へとなだれ込んでくる

コロナに負けないベルクモデルと甘いもの

ベルクでコーヒー。 いつもは朝にホットドッグを食べに来ることが多い店。 たまには甘いものとコーヒーで喫茶店使いをしてみようと思って来てみる。入り口脇に果物やロールケーキを入れたショーケースが置かれてて、見るとそこにかわいらしいのが一種類。 コーヒーゼリーにザバイオーネをたっぷりのっけたデザートで、それとカフェオレでのんびりします。 ザバイオーネの上にはいちごとピンクペパーが飾られている。積もった雪の上に南天の実が落ちてるみたいな景色が見える。今の時期にぴったりなステキな