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おいしい食べ物、たのしい食べ方

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おいしく食べてやろう。 たのしんでやろうと思うと、いつもの料理、いつものお店も違ってみえる。 飲食店を嫌いになるのはもったいない。
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2020年8月の記事一覧

お茶と語らい氷を食べる

「茶語」と書いてチャユウって読む。 お茶の販売コーナーをもった台湾風のカフェレストラン。「お茶を通じて語り合う」というコンセプトで、前からちょっと気になっていた。 ただちょっと入りにくい雰囲気で、なによりおじさんひとりじゃとっつきづらい感じがした。 今日は家に帰る前にお腹の虫をなだめておきたい気持ちと、お店の前のメニューに台湾かき氷の写真をみつけて、それではじめてやってきた。 テーブルクロスがかかったお店。背筋が伸びるほどよい緊張感があって、けれど同時に居心地も良い。やわら

新宿西口随一の朝食…、かも

先日、新宿駅を取り囲む商業施設の中をウロウロ歩いていると、こんなところにこんな店が…、とびっくりしたのがリチュエルカフェ。 ルミネっていうJR系の商業施設の地下2階。 かつて大好きだったパイホールがあった場所の奥の奥。 電車の改札口のすぐ前という、こんなところにまで店を作っちゃうんだってある意味感心させられる場所。 まず目につくのがケーキのショーケース。そのすぐ奥にケーキ工房があってケーキのデコレーションの真っ最中。そのケーキはどこかHARBSっぽくって今なケーキのど真ん中

岡目八目、おかめ顔

昼はお蕎麦を食べたくて高島屋の食堂街にある「小松庵」にくる。 新宿駅の界隈には好きな蕎麦屋が3軒あって、ひとつは街場のそば屋の典型のような永坂更科布屋太兵衛。メニューが豊富で値段も手軽で使いやすい。 もう一軒は大庵。蕎麦前もたのしめるそばが美味しい日本料理の店という感じのお店。 そして3軒目がこの小松庵。 ほんの少々の気取りと創作製。ひねりのきいた商品づくりと優雅なサービスが心地よい店。オキニイリ。 背筋が伸びる雰囲気の店。大きな窓の外には西新宿のビルの景色がうつくしく、

肉の甘さか脂の甘さか、甘さ際立つハンバーグ

東京駅のキッチンストリート。手頃な価格で個性的な料理をたのしむことができる東京駅の中でも古参の食堂街。 その端っこに「Vimon」という店がある。 ヴィモンと書いてビモンと呼んで、名前の由来は「鼻紋」だという。 ステーキとハンバーグの専門店。大きな牛のモチーフが店の外観に描かれていて、店に入るとカウンター。中にキッチン。大きな鉄板がズドーンと置かれて、鉄板焼のお店のようにも見えるなかなか贅沢な造り。 カウンター席にテーブル席が配置され、カウンター席の椅子がなかなか座り心地

まもなく休業、銀座の虎屋

銀座の虎屋。 甘味処の「虎屋菓寮」が併設されたお店はここが最初のお店だそうで、そこもまもなく取り壊し。 10月中旬でしばらく休業になっちゃうんだという。 確かにふるびてはいるけれど、風情があって銀座の街に溶け込んでいる。 2階の喫茶室の吹抜に面して設えられたカウンター席のステキなこと。大きなガラスの窓越しに銀座の街を見通せる。 銀座のビルが新築されると風情をなくすことが多くて、例えばミキモトビルのガラスの要塞みたいなよそよそしさはなんとも冷たく、かつてクリスマスツリーでに

甘いものは心の栄養

朝、食欲がなくておいしいカフェラテでも飲もうかなぁ…。 お腹も満ちるし目も覚める。オールシーズンズコーヒーならばプリンもあるから朝食代わりに食べるのもいい。…、とそう思ってやってきてみてプリンをたのんで何を飲もうかをメニューを見た。 そしたらフレンチトーストにベーコンを添えたメニューがあるではないの! 思わず「悪いの見つけちゃった」って呟いた。 するとすかさず、フレンチトーストベーコンですか?と聞いたお店の人がニッコリ。 おいしいですよ…、と言うからそれにすることにする。

夏の終りの和栗の氷

新宿の街まで歩く。 日曜の新宿御苑まわりはのんびりしていて、なにも考えず散歩するのにちょうどいい。 日差しは強く、けれどどことなく風や空気は秋めいてきた。 そろそろ夏も終わるのかなぁ…、と思うとちょっとさみしくなったりする今年。それでも新宿三丁目につくとしっかり汗をかきます。 かき氷で行く夏、涼しく送りましょうか…、と追分だんご本舗を選ぶ。毎年夏には氷の柱が店頭に立つ。けれど今年は残念ながら感染予防のために氷の柱は立たず、代わりに店頭でカップに入ったかき氷が売られてる。 目

煎茶がおいしいお年頃

今日の暑さはしのぎやすくて、街をぶらぶらしばらく歩いた。 そう言えば今朝、早起きをして家の近所を散歩してたらセミの声に変わって虫の音。季節はそろそろ変わりはじめる準備をしてるってしみじみしました。 とは言えさすがにしばらく歩くと汗もかく。 夜は家で食べようと思ってそれで伊勢丹の地下で買い物をする。 買い物ついでに夏の甘味を味わっておこうと、虎屋菓寮を覗くとこれがガラガラで、これ幸いと落ち着いた。 伊勢丹マダムは宇治金時に夢中のようで、かき氷じゃないのはボクばかり。還暦おじさ

あと一ヶ月ちょっとの贅沢…。

新宿の駅はスゴイ勢いで変わろうとしてる。東京駅や渋谷、原宿とJRの駅が次々、令和モードに変身していく中にあって、新宿駅はずっと頑なに昭和のまま。 ところがそれもまもなくおしまい。再開発ラッシュが特に西口側でスタートし、昭和な新宿の中でも昭和ムードが強烈でいぶし銀的お店が集まるメトロ食堂街もあと一ヶ月ほどでクローズ。 ここはずっとこのままであってほしいなぁ…、って思っていたけど願い叶わず。さみしい限り。 狭い通路に古ぼけた店。古くはあるけど古臭くはなく、まだみずみずしくて長

ふっくらとろけるツナチェダー

金曜日の朝にドトールコーヒー。 いつものお店。オキニイリでもある四谷三丁目の角の店。 場所がいいのと、お店の人が気持ちいいサービスをしてくれるということも理由じゃないかなぁ…、いつもにぎやか。 時期柄テイクアウトのお客様がかなり多いのにも今更ながらびっくりします。 サンドイッチやホットドッグの手軽な値段の朝食セットもあるけれど、今日はオキニイリのツナチェダーをメインに選ぶ。 お供はアイスカフェラテ。両方たのんで700円もしないことにありがたいというのか申し訳ないというべき

わかりやすい斬新、あたたかいもてなし

昼、銀座ランチにお呼ばれする。 かつての仕事仲間で、ボクが大切な人を亡くしてさみしがっているのを心配して、気晴らしついでに食事をご一緒しませんか…、って誘ってくれた。 場所は銀座の「ファロ」であります。 美をプロデュースするのが仕事の資生堂が、食の美を提案しましょうと作ったお店。 ビルの上層階にあり、大きな窓に青い壁紙、シートの張り地。空が近い場所なんだ…、と気持ちが思わず空を舞うような明るい気持ちになれる場所。 贅沢な空間によいサービスを提供するのに必要十分なだけのスタッ

昼のグッドモーニングも乙なもの…。

おいしいフレンチフライを食べたいなぁ。 細くてザクザクしていて口の中で騒々しく壊れてとろけるフレンチフライ。昔、バーガーキングのフレンチフライがそんなフライでよく食べていた。 家に帰る途中で買って、部屋に入ったら先に帰ってたタナカくんが「フレンチフライ買ってるよ」なんてことがよくあったほど2人共々好きだった。 さて、どうしようかなぁ…、と思ってグッドモーニングカフェにすることにした。 好きだったもん。前の場所にあったときにはフレンチフライをお供にベルギービールをグビグビす

冷や汁に甘い醤油に宮崎料理

ひさしぶりに新宿みやざき館に来てみる。 俗称「KONNE」。宮崎のお国言葉で「来てみませんか?」を「こんね」というのでコンネ。 2階にレストランがあってそちらは「Quwanne」。「食べませんか」を「くわんね」というからクワンネ。どちらもわかりやすくてやさしくて、気持ちに残るいい名前。 大昔、一度レストランにきたことがあって、そのときは物産館のいわゆるイートイン的な雰囲気でこんなものかとおもったのだけど、改装をして良くなった。 そう聞きやって来ようと来てみた。しかも表に「

ワインの炎がおいしいステーキ

明日までに食べておきたい料理がいろいろ。思い浮かびすぎちゃってお腹がいくつあっても足りないほど。 ステーキは食べておきたいとそれで銀座の「素敵庵」。 タナカくんが大好きだったステーキレストランと言えば「コウベエーワン」。大阪や四国で用事があるときに、わざわざ神戸に途中下車していくほどだった。 コロナが落ち着いて自由に移動ができるようになったら行きたい場所やお店のリストを作ったら5本の指にも入ってた。 塊の肉をじっくり、遠火の直火で表面を焼く。 芯まで熱を通した状態。けれど