【青森】その4 とりやす まんぷく焼き鳥定食と、ねぶたの大迫力
ねぶたは、日本の三大祭と言われている。
その時期にホテルを取るなら、一年前からの予約が必要とか!
今年の1月に予約サイトで調べたら、どうりでどこも満杯だったわけだ……。
いつかお金持ちになれたら、絶対に実物のねぶたを、この目に焼き付けたい……と決意しながら入ったのが、ねぶたの資料館である「ワ・ラッセ」だ。
あおもり駅前ビーチのすぐまん前に、ででーんと建っているワインレッドの瀟洒な箱形建造物が、それだ。
青森が産んだ小説家・風祭千さんに付き添ってもらって、入管。
前の年に実際の祭で活躍したねぶたが、そのまんま、ででーんと展示してあり、それはもう大迫力で、
「これが夜の青森の街中をねり歩く光景って、さぞかし見応えがあるだろなあ……」
あんくり口をあけて、見上げる。
ねぶたに詳しい風祭さんの解説付きで。
◯
ところで、青森へ来るなら、ぜひともご挨拶しておきたい書店があった。
成田本店さんで、わたしのデビュー作「もののふうさぎ!」を推してくれている、ありがたい書店さん。
地元に住む風祭さんは、よく利用しているらしいけれど、実は一度もご挨拶したことがなかったとのこと。
……気持ち、わかる!
だって、気恥ずかしいじゃーん!!
おそるおそる店内へそっと忍びこみ、うちの作品が平積みにしてあるのを見て嬉しくなったりして。
郷土の作家コーナーでは、風祭さんに勧めてもらった「ジャパン・ディグニティ」を手に取った。
去年(2023年)に映画化になった「バカ塗りの娘」の原作とのこと。
いざ、購入する段になって、普通にレジへ行って、普通に財布を出して……
(今だ、今しかない。でも、わざわざ名乗るのは、すごく、すっっっっっっっっごぉく恥ずかしい!)
これが、わたしの地元なら、何も言わず立ち去っただろうけれど、でもね……青森は、そう気楽に来られる場所じゃないんよ。
ここでご挨拶をしておかないと、次の機会は、そう簡単にはやってこない……。
「あああああの、SNS担当の方、今日はいらっしゃいます?」
いなかった。
今日に限って、出勤日ではなかった。
たぶん、わたしは赤面してたと思う。
ただ、話は行ってたようで、別の女性店員さんが、にこにこと対応してくださった。
「うちのお嬢さま(SNS担当の書店員さん)は、どうやら前世の業が深いらしくてね、作家さんがプライベートでいらした時にかぎって、お休みなんですよ」
その率、実に9割!
これを機に、風祭さんも、ついに成田本店しんまち店さんへ、ご挨拶することに。
二人そろって、著作にサイン。
著者サインって、書店さんにとっては、たぶん思い切った決断だと思うんよ。
売れっ子作家さんならともかく、無名の、デビューしたてほやほやの「作家とか名乗って、いいん?」て自分でも首をかしげてるような者のサインなんて。
なにしろ、サインが入ると、商品的には「汚損」あつかいで、返品がきかなくなる。何がなんでも、その書店で売らないといけなくなる。
だからね、もう、心の中は「ありがとう……!」の嵐が吹き荒れていた。
しかも、文芸社文庫NEO小説大賞へ応募するきっかけとなった、わたしにとっては憧れの風祭千先生と二人並んでのサイン。
◯
お昼はとっくにすぎちゃったけれど、遅めの昼ご飯として、蟹田というところにある〔とりやす〕へ行くことに。青森市街からずっと西へ行った、海沿いの場所。
車の中で、わいわいお喋りしながら、蟹田駅のすぐ近くにある、小さな店舗へ。
ただ、持ち帰りしかできないそうだ。
でも大丈夫。
すぐ近くの駐車場で、車を停めて、その中で食べればよかろうなのだ。
時刻は15時。
朝、早くに〔青森魚菜センター〕の「のっけ丼」を食べてから、かなり時間がたっている。
〔とりやす〕のやきとり定食は、ご飯のボリュームがわたし好みで、パックにてんこ盛り。
焼き鳥も、柔らかいしジューシーだし。
わたしは、塩でいただいた。
その場合、タレをつめた小瓶ももらえるので、それは白飯にかけ回した。んまい。
もも、つくね、皮。
特に鶏皮が大好き。鶏の旨味が、いちばん凝縮された部位だから。
これで税込756円!
地元でも大評判のお店。
他にもやきそば、お好み焼き、とりかつ定食、から揚げ定食など。
もしこれで足りなかったら、やきそばも追加で注文しに戻ろうと思ってたけど、その必要ななかった!
ま、もとから追加で、とりかわと豚バラ串も頼んでたんだけどね。
つづく
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