坂井のどか

旅先の出来事とか、好きな美味とかを好きに書き散らしとく。 2024年1月『もののふうさ…

坂井のどか

旅先の出来事とか、好きな美味とかを好きに書き散らしとく。 2024年1月『もののふうさぎ!』刊行。文芸社文庫NEO小説大賞の優秀賞をいただいた、剣術の部活青春小説。

マガジン

  • 信州上田の旅と美味

    長野県上田を愛してやまない。温泉、蕎麦、その他上田の魅力を語り放題語りまくる。

  • 青森をめぐり味わう

    青森のあれやこれやを味わいまくる。でも実質は好きな小説の聖地巡礼。

  • 中国放浪の旅

    バックパッカーとして中国のあちこちをふらふら旅した時の記録。

  • 【ベトナム】旅と美味美味

    ベトナムの美味と旅の思い出

  • 【沖縄】旅と美味美味

    沖縄で出会った美味美味。我が生涯最高のステーキ、ジンベエザメ先輩へのあこがれ、もずくの天ぷら、抱腹絶倒のハブ博物公園!

最近の記事

【上田】ジビエの鹿肉 マルコポーロ

 何度も訪問しまくり、20回を超えたあたりで数えるのをやめた、長野県上田市。  次に上田へ行くのなら、ジビエの鹿肉を食べさせてくれる〔マルコポーロ〕を訪れよう、と心に決めていた。  信州といえば馬肉が有名だけど、猟師さんが獲った鹿肉まで食べることができるとは……。  今度の上田訪問は、いちおうお仕事。  別所温泉駅まで上田電鉄で行ってみたり(はじめて乗った)、いつも行きそびれていた足湯を堪能してみたり、北向観音さまの境内から改めて上田市街を一望してみたり。  その他、上田

    • 【作ってみよう!】でかプリン・抹茶味

       世間には「バケツプリン」なるものが存在する。  けど、買うと高い。  なので、コストパフォーマンスを重視してみた結果、こう考えた。 「そうだ、業務用スーパーでプリンの素を買って、自分で作ろう!」  ところがいざ購入してみると、値段が思いのほか高かった……  バケツプリンはおよそ1500円。  業務用スーパーにあったプリンの素は、2500円。  しかし、わたしは脳内で高速に損得勘定をはじきだした。 「こっちのプリンの素なら、もっとたくさん作れる。バケツプリン3回か4回分くら

      • 【なまずの天ぷら】川魚料理・林屋 たんぱくで上品な味わい

         なまずは生臭そうだし泥臭そう。  もしそんなイメージを持っているなら、ぜひとも実食してほしい。  そして感動してほしい!  余計なお世話って気がすごくするけど、わたしは実際に食べて、そして考えを改めた!  群馬県、板倉町にある雷電神社のおひざもと。 〔川魚料理・林屋〕という古びた食堂では、その「なまずの天ぷら」を食べさせてくれるのだ。  雷電神社の鳥居のすぐ脇にある、田舎の風情ただようお店で、まったく気取る気配もないたたずまいに、期待が高まる。  結論から言うと、とても淡

        • 【ステーキ】肉の番人 赤身の旨さで勝負だ!

          「つくばのショッピングモールで、タイフェスやってるから行こうよ」  友達からの誘いに、つくばまで車を飛ばしたある日のこと。  結論から言うと、タイフェスは思ったほどの規模じゃなかった。  毎年、大規模なタイフェスをやっている代々木公園のような広さはなく、ショッピングモールの一部エリアでの開催だから、まあこれは仕方がない。  いつもは東京で会っている友達と、つくばで合流するなんて珍しいことではあるので、その後もどこかへ適当にふらふらしてみたものだけど……。 「カラオケ、久しぶり

        【上田】ジビエの鹿肉 マルコポーロ

        マガジン

        • 信州上田の旅と美味
          8本
        • 青森をめぐり味わう
          5本
        • 中国放浪の旅
          9本
        • 【ベトナム】旅と美味美味
          6本
        • 【沖縄】旅と美味美味
          6本
        • シルクロードと美味美味
          19本

        記事

          【浅草】天藤 くせになる天ぷら屋さんと、浅草寺の四万六千日

           浅草の〔天藤〕のことは、前にもここで書いたことあるけど……。  また行っちまったので、しょうがない。  行ったお店が重複すること、このエッセイではよくあることなので。  毎年のこの時期は、浅草寺の〔四万六千日〕があって、この日にお参りすると通常の四万六千倍のご利益があるそうだ。  一説によると、一升瓶の中にある米粒の数が四万六千粒というので、そこにちなんでいるとか……。 (小説で身を立てることができますように……)  という願いを込めて、ここ数年は毎年お参りするようにして

          【浅草】天藤 くせになる天ぷら屋さんと、浅草寺の四万六千日

          【神保町】びゃんびゃん麺 文字面のインパクトよ

           びゃんびゃん麺。  中国の伝統的な、平たい麺だけど、漢字が出てこない。  どうやら中国では3番目に画数の多い漢字らしい。(や、その上があるってどういうこと!?)  なので、本場では「BiangBiang」とピンイン(中国のローマ字みたいなもの)とか「彪彪」「冰冰」とか「餅餅」とか表記されることもあるようだ。  しかも長い間、専用の漢字がなかったとも言われるので、わたしの推測では民間では字をあてないまま「びゃんびゃん」と呼び習わしていた可能性あり、という気がしている。違うかも

          【神保町】びゃんびゃん麺 文字面のインパクトよ

          【日本橋】たいめいけん 日本一の王道オムライス

           とても久しぶりに〔たいめいけん〕へ行ってみた。  日本でも屈指の有名洋食やさん。  特にそこのオムライスは、あまりに絶品なのだ。 ◯  大学生になったばかりの仲良し、Aちゃんを誘ってみた。  地下鉄の日本橋駅で待ち合わせると、シックで大人っぽい装いの、黒いワンピで待ってた。  待って、ガチ大人のわたしなんかより、よほど大人っぽいぞ。  そんなAちゃんは卵料理が大好きとのことで、とてもわくわくしてくれてたので、わたしの方も連れてゆく甲斐があるってもんだ。  お昼の時間帯

          【日本橋】たいめいけん 日本一の王道オムライス

          【浅草】並木藪 江戸っ子の粋なお蕎麦

           通、というほどではないけれど、蕎麦が好き。  スーパーで売っている乾麺の蕎麦でも、喜んで食べるくらいだから、蕎麦通の人には顔をしかめられるかもしれないけれど。  それでもやっぱり、ちゃんとした蕎麦は別格で、身体に染み入るような風味があって、ひと吹きの清涼が体内をかけめぐるみたいに感じる。  先日、浅草に用事があった際には、久しぶりに〔並木藪〕へ立ち寄った。  日本のお蕎麦屋さんの中でもトップクラスに好きな銘店。  前にも何度か蕎麦屋さんのことをここで話題にしているから、

          【浅草】並木藪 江戸っ子の粋なお蕎麦

          【パンダ】中国の白酒でカクテルを作る

           今度、とある作家さんのスペースに参加しつつ、それぞれにお酒を飲むという趣向がありまして。  いつもお世話になっていて、姉御と慕う作家さんなのだ。 「そうだ、せっかくだから、かつて上海で飲んだ『熊猫(パンダ)』ってカクテルを再現してみよう!」  なんて思いついちゃったりして。 ◯  中国のサイトで検索すると、レシピはあっさり発見できた。  白酒(BaiJiu:ばいぢぉう)をベースとしたカクテル。  アルコール度は39と、ものすごく高いし、そのまま飲むのは極めて困難な白酒だ

          【パンダ】中国の白酒でカクテルを作る

          落選した時こそ、焼肉だ!

           嬉しいことや、頑張ったことのご褒美に食べる、それが焼肉。  何かをお祝いしたい時には、みんな食べに行く焼肉。  でも、わたしの場合は逆なのだ。  落選焼肉が、わたしの定番。 ◯ 「普通、逆だろ!」  とはよく言われるけれど、小説の賞で落選した時には、焼肉を食べることにしている。  受賞できたら、それ自体がご褒美なので、焼肉の必要なし。  考えてみて。  もし落選したら、ただただしょんぼりするだけで、何もないっていうのは、追い打ちに近いよね。  選考結果が近づくにつれ

          落選した時こそ、焼肉だ!

          【青森】その5 さよなら青森また会う日まで

           地元おこし、というのはとても難しい事業だと思うけれど、成功を収めた例も確実にある。  青森の外ヶ浜にある〔マツオスーパー〕が、そのひとつだ。  青森が産んだ作家・風祭千さんがSNSでも触れていて、最初はなんのことかわからなかったけど、風乃まちさんという方が中心になって活動しているとのこと。  その企画の一環として、地元のマツオスーパーでは、店舗面積の半分くらいを使い、寄贈された本を展開している。  くわしくは、風乃まちさんのWEBサイトを見てほしいけれど、一種の聖地的に賑

          【青森】その5 さよなら青森また会う日まで

          【青森】その4 とりやす まんぷく焼き鳥定食と、ねぶたの大迫力

           ねぶたは、日本の三大祭と言われている。  その時期にホテルを取るなら、一年前からの予約が必要とか!  今年の1月に予約サイトで調べたら、どうりでどこも満杯だったわけだ……。  いつかお金持ちになれたら、絶対に実物のねぶたを、この目に焼き付けたい……と決意しながら入ったのが、ねぶたの資料館である「ワ・ラッセ」だ。  あおもり駅前ビーチのすぐまん前に、ででーんと建っているワインレッドの瀟洒な箱形建造物が、それだ。  青森が産んだ小説家・風祭千さんに付き添ってもらって、入管。

          【青森】その4 とりやす まんぷく焼き鳥定食と、ねぶたの大迫力

          【青森】その3 渋いチョイスのジェラート トウモロコシとよもぎ

          「わたし史上、最北端のビーチ……」  北に向かって拡がる海辺の、波打ち際に立って、わたしは感慨深く景色を堪能した。  前にも述べた通り、この青森旅行は、風祭千さんのデビュー作『チューニング!』の聖地巡礼なのだ。  青森の魅力がてんこ盛りに詰まっていて、青森に1ミリも興味がなかったわたしに「青森って、素敵!」と思わせるほどの、爽やかな破壊力を秘めていたのだ。  綺麗に整備されているビーチで、履いていたサンダルを脱ぐ。  抗えない誘惑に、わたしは一歩一歩、渚へ近寄り、ついに…

          【青森】その3 渋いチョイスのジェラート トウモロコシとよもぎ

          【青森】その2 わくわく車中泊と、海鮮のっけ丼

           夜の青森市街を歩く。  車中泊の体勢へはいるまえに、市街地の雰囲気を味わいつつ、青森が産んだ作家・風祭千さんのおすすめ中国料理店へ。  中華料理というよりは、高級めの中国料理店。  それでいて、麺類やチャーハンはリーズナブル。  品のある優しい味が、疲れた身体に染み入る染み入る。 ◯  真夏や真冬に車中泊は地獄かもしれないけれど、今くらいの季節は、たぶんちょうどよい。  道の駅へ到着したのは22時くらいだったけれど、もう、ほぼ駐車場は埋まっていた。  どの車も、フロン

          【青森】その2 わくわく車中泊と、海鮮のっけ丼

          【青森】その1 弘前・さくら祭と、悠久のまったり喫茶店

            ほぼ葉桜だらけの、さくら祭を楽しんできたよ。  関東圏なら4月初旬が桜の季節。  本州最北端の青森県なら、ゴールデンウィークの時期こそが満開の時期……だったらしいけど、開花が年々早まっていて、わたしが行った時はもはやほぼ葉桜。  桜の品種によっては、咲いている木もちらほら。 「以前は、雪が残っている中で、今の時期が一番の見頃でしたけど……」  とは、青森の書店員さんからの情報。  ほんと、時期がずれてきてるんだな……。 ◯  でも大丈夫。  わたしが弘前公園へ来

          【青森】その1 弘前・さくら祭と、悠久のまったり喫茶店

          【中国】雲南へのゆっくり旅行と列車の女帝

           どうせなら、ゆっくり走る列車で旅をしたい。  数日前に成都を経って、じっくり南下し、高くて綺麗で速い列車は避けて、なるべく安くて遅いのを選んで乗り継ぐ。  目的地は、雲南省の大理。 「中国をバックパッカーでめぐるなら、絶対に行っとけ。あそこは、パラダイスだ」  旅の途中で知り合った欧米人に、そんなアドバイスをもらったもので。 ◯  そんな、パラダイスと名高い大理へと向かう道中は、どうせなら急がずに安くて遅い列車で向かおうと考えた。  四川省の成都を発って、まずは普雄とい

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