【富山】大岩山の清らかなそうめん その2 おおかみこどもの雨と雪ロケ地
前回までのあらすじ
大岩山ってとこで、清らかなそうめんを食べたよ! →その1
滝行もできたし、おいしいそうめんも食べた。
でもそれだけで終わらせるつもりはない。
清流のあるところ、美味しい川魚もあり。
ついに焼きたての岩魚が登場。
川魚の塩焼きは、雛見沢(一般的には白川郷とも言う)の民宿でたべたヤマメ以来だ。
(→【白川郷】 聖地巡礼・雛見沢紀行(四) 骨まで食べ尽くせるヤマメ)
川魚特有の香りを鼻腔に満たし、骨に残った身も余さず食べる。
誰かに教わったおぼえもないけれど、わたしは幼い頃から魚の食べ方が綺麗だったらしい。
たぶん祖父とか、家族の誰かの真似をしておぼえたんじゃないだろうか。
白玉だんごもすっきりした甘さ。
くずきりなども、こんな清流の近くで食べると、爽やかさを感じる。
◯
ところで、この大岩山のすぐ近くには、細田守監督の「おおかみこどもの雨と雪」のロケ地があるそうだ。
道理で、さきほどの茶屋の中に、ポスターがででんと貼ってあったわけだ。
ほんの数日前も、細田監督の「サマーウォーズ」のロケ地にいた。
つまり、長野県の上田市のことだが。
こんなにも連続でロケ地を訪れるとなると、わたし、どんだけ細田ファンなんだろう……。
や、偶然だし、そんなつもりはなかったけれど、そこにロケ地があるなら、
「行く!」
立ち寄らない理由が、ない。
ここはずいぶん山の中だが、そこからさらに細い細い道を車で10分ほど登ったところにあるらしい。
ハンドルを少し間違えると、真横の渓流に転落しそうな道だ。
運が悪ければ、登る車と降りる車がめぐりあって、どちらかがひたすらバックしなければならなくなる。
……や、実際に、そうなった。
やむをえず、車を後ろに下げて、降りてくる車が通れるよう道を開けたものの、
「ああ……お礼をしてもらえるどころか、睨まれてった……」
ドライバーのマナーや性格も、いろいろだなあ、と達観するしかない。
◯
ほんの10分というけれど、ずいぶんと長く感じられる山道だった。
けれど、いざ〔おおかみこどもの花の家〕に到着すると、
「おおおおお……アニメの風景そのまんまだ!」
感動する。
もしここへ来ることがわかっていたら、事前に準備したのに。
シーンごとに、画角や距離感をチェックして、それらをリストアップしたのに。
ここは無料で入れる。
どなたか、有志の方が運営しているらしい。
そのかわり、人が常駐しているわけではないから、訪れた人は、そのモラルと善意により、注意書きにあるとおりに電気を消したり戸締りをする必要がある。
これは、よい取り組みだと思う。
作品が愛されるかぎり、志ある人たちが協力しあって、しかも、無理はしないスタンス。
ところで、家の中に妙な張り紙があった。
「遠吠えコンテスト……しかもほんの数日前に開催したとか。知ってたら、参加したかった!」
立ち去る時のわたしは、心の中でひそかに、おのれの遠吠えを響かせていた。
にゃおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉんんん………………!