お化けトンネル 夢日記2023.9.23

 トンネルの入り口。
 なぜか工事が中断され、途中で行き止まりになった、どこにもつながる前に捨てられたトンネルは、今や立派な心霊スポットと化していた。
 僕は撮影スタッフとしてテレビ番組のロケに来ていた。夏の恐怖スペシャルで放送されるのだ。アイドルがお化けトンネルに潜入、という趣向である。
 女性アイドルにビデオカメラを持たせて、もう一台のカメラは少し離れて彼女を後ろから撮ることに。
 ディレクターが、わざとライトの光量を下げたビデオカメラを渡す。アイドルはカメラの液晶画面を見ながら歩いて行こうとするが、なんですかこれ、と早速、怖そうな声を上げた。怖そうな、というのは、僕の目には、本当はとても落ち着いているのだが少し大袈裟に怖がっておこう、という意図があるように見えたのだ。
 彼女はスタッフを集めて、カメラの液晶画面を見せた。肉眼では見えない光の点が無数に漂っているのが映っている。俗に言うオーブというやつだ。ぷかぷか浮かんだり、ひゅっと画面を横切ったりしている。これを撮れただけでも充分というくらいの映像だった。
 やはりアイドルの彼女は冷静で、撮れすぎじゃないかと意見を出す。
 結局、オーブがうっすら見えるか見えないかくらいまでライトを明るくして、トンネルに入ることになった。
 少し歩いていったところで、またもや、番組的には嬉しいハプニングが。
 仕込みではなく、偶然、タイミング良く先に入っていたらしい一般の人が、よほど怖くて腰が抜けたのか、トンネルの奥から這いずって戻ってくるのに出くわした。
 アイドルが一般人にインタビュー。もちろん放送時には彼の顔にモザイクがかかるだろう。

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