醜い小魚

醜い小魚

 

流れに身を任せて生きておくべきだったかもしれない

多少不格好でうまく泳げなかったとしても

こんなところに取り残されて身動き取れなくなるくらいなら

やっぱり流れに身を任せておくべきだったかもしれない

表面上は皆に合わせて流れに乗ってるふりをして

ここぞという時岩場に隠れてひっそりと

どうせ私のことなんて

誰も気にするわけもなく

どこかに居なくなった私の事なんてほったらかしで

みんな沖へと出ていった

私は上手く泳げないことが恥ずかしくて

泳ぎが試されるここ一番って時に

群れから外れてひっそりと

気付けば周りは干上がってて

皆の姿はどこへやら

流れに身を任せるのがださいとか

皆と違うことしてる方がかっこいいとか

口だけ達者な哀れな私は

結局上手く泳げないこととか

激流に流されて恥をかいたり迷惑かけたりとか

そんな誰だって経験する当たり前のことが怖くて怖くてたまらなくて

一匹狼ぶって周りを見下して

自分の臆病さを隠すためだけのファッションパンクガールで

何もできずにただひたすらと

もうどうにもならないような状況を見つめながら

ひっそり自分の最期を悟って

震えて

吐いて

泣きわめいて

結局動かずじっとして

目をそらしてたらればたられば

ただただ時間を空費して

最期の時を待っています

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