再会株式会社について~学生向けのキャリア支援事業の紹介~

これまでのnoteは会社設立までの道のりを伝えてきたのでここからは事業内容の紹介をさせていただきたい。
先ずは弊社の核となっている学生向けキャリア支援事業部について。
中でも現在一番受講者が多い大学3年生向けプログラムについて紹介する。また、ここからは弊社のプラットフォームの名称である“SAIKAI“という表記を用いる。

【コンセプト】納得のいく進路選択をする為に必要な考え方やスキルを学ぶ場所を提供する



オンラインによるキャリア教育の講義の様子


“納得のいく進路選択をしてもらうこと”
SAIKAIが就活生と向き合う中で一つのゴールにしているものがこちらである。そのゴールを考え出した経緯をまずは記したい。

就活市場のリアル

昨今、就活市場は少子高齢化に伴う学生数の減少から内定を獲得しやすくなっている。
その為、学生の奪い合いは年々激化している。
採用したい企業間だけでなく、それらの企業に紹介する人材紹介会社間でもだ。
お陰で学生は無償で就活サポートを受けられる上に、数々のエージェントから沢山の企業を紹介して貰える
大学受験で例えるならば、東進・駿台・河合塾が無料で講義を行ってくれる上に受験大学の選定・出願までしてくれる状態だ。つまり学生は自ら考え行動しなくても、社会人側から積極的にサポートをしてもらえる。流れに身を任せれば就活が終わっていた、なんてことも起こりうる。

一方の企業も選考受講者数の減少に伴い内定を出すハードルが低くなりがちだ。学生が多少の準備不足や物足りない状態だったとしても内定を出してしまう。就職氷河期を経験した身としては考えられない現象だ。
ここで誤解してほしくないのは就活を早く終えるということを否定する気もなければ人材紹介会社を否定する気もない。
しかしながら学生にフォーカスして考えると、そのプロセスから得た進路選択は果たして本当に納得出来ているのだろうか?
現状の選択では“数年先を見据えた上で納得できるか”という視点がすっぽり抜けているような気がしてならない。

実際、3割は新卒で入社した会社を3年以内に辞めている。
これが就活市場のリアルだ。


私の想い

私は毎年多くの大学生の前で登壇し、その後も多くの学生をサポートしている。数年後にその人がどのような心境でファーストキャリアを迎えているのかを聞くことも多い。その中で、就活中もその後の社会人生活でも納得のいく進路選択が出来たと思えるキャリアを築いてほしいと思っている。

就活生には就活というタイミングで"自分の人生(キャリア)と向き合う絶好の機会だと捉え、納得するまで時間をかけて、自分と・社会と向き合い、ワクワクする進路を選んでほしい"と願いながらこの事業を展開している。

"納得のいく進路選択"に必要な3STEP

では”納得のいく進路選択“とは具体的にどういった状態を指すのか。
私たちSAIKAIが考えていることは以下の3つのステップである。

(1)自分にとって“働くとは” を言語化出来ている状態
(2)その為に必要な進路選択(方向性の確立)が出来ている状態
(3)その為に必要なやるべきことが明確になっている状態

この3つのSTEPを実践していくことこそが“納得のいく進路選択をする”為に必要なプロセスだと私たちは考えている。
そしてそれを実現するべく、日々のやり取りでは徹底的にこの世界観をお伝えしている。それぞれ、詳しく記載していく。


(1)自分にとって“働くとは” を言語化出来ている状態


「自分はどんな会社が向いているのだろうか」
「どんな業界でどんな仕事が向いているのだろうか」
就活生はインターンシップや会社説明会に参加して考えだす。

OBOG訪問や、最近ではアプリで志望企業に内定を貰った先輩とお話し出来るものもある。沢山のご縁を通じて自分のやりたいことを必死に探すのだが、現実問題、就活をする前から企業でやりたいことを言語化するというのは多くの学生にとって難しい作業である。

となるのも当然である。
なぜなら"仕事"を学生時代にそもそも経験しておらず、企業の魅力や仕事の側面をほんの僅かな一面でしか見ることができていない為だ。
学生の“働く”はアルバイトが主流であり、長期インターンでゴリゴリの営業を経験している学生はごく僅か。

1dayインターンシップなどを経験し沢山の企業と出会う中で、この「やりたいことを言語化する難易度の高さ」にぐるぐるしモヤモヤしてしまう。いわゆる、就活をすることが目的になっており、その先にあるはずの本当の目的が言語化出来ない状態。
本来就活は手段でなければならないのに。
働くことは目的ではなく何かの手段でしかないはずなのに。

解決策は、働く目的を考えた上で言語化していくことだと考える。

そこでSTEP1として“仕事とは何なのか”ということを言語化していくところからスタートするのが良いのではないかと考えている。

仕事とはそもそも何なのかを言語化出来ていない人が仕事探しをしても、向かう先も今自分がしていることもぼんやりとした状態だと本人が一番モヤモヤするだろう。
だからこそ仕事とは何なのか?と様々な角度から定義してみることが必要だ。自分なりに“仕事とは○○である”という整理ができて初めて、自分が何の為にその企業でその仕事をするのかを言語化することが可能となる。

となれば、何の為に自分はその仕事をするのか?を考えた時に、仕事が目的になっている人はきっといないはずだ。
何かしらの目的があり、その為に仕事があるという答えに気づけるだろう。

そこにたどり着いたら、それこそ"自分が生きる目的"であったり、"自分にとって人生とは何なのか"を言語化するキッカケに繋がると考える。

(2)必要な進路選択(方向性の確立)が出来ている状態


働く目的が明確になれば、必要な進路はどこなのかを探す段階に入る。

ここで誤解しないでほしいのが、働く=民間企業や公務員への就職ではない。人によっては留学や院進学、アーティストやフリーター等、目的を達成する為に必要な手段として様々な選択があって良いと考えている。

ただ、多くの学生が民間企業や公務員への就職を希望しその中で会社を探すことになる為、目的に沿った会社とはどこかを必死に考えるようになる。

必要な選択方法についても社会理解と自己理解を通じて自分の進路先を明確にしていく作業になる為、沢山の時間と根気が必要だ。

一人で迷走しない為にも様々な視点を持ち、リテラシーを養い、熱量を持って選考に臨むための場をSAIKAIで提供している。

(3)必要なやるべきことが明確になっている状態


進路選択の方向性が確立すれば、あとはそこに進めるように選ばれる為の準備をするだけ。
多くの学生は会社を選んでばかりで選ばれる為の準備をしている学生は少ない。
つまりはES作成やSPI、業界研究やOBOG訪問に時間をかける学生は多いが、面接で自分の考えを伝えていく為の反復をしている時間が少ないということだ。
面接は言葉のキャッチボールでもありプレゼンテーションスキルが問われる場でもある。聞かれたことに対して頭の中で整理して伝える頭のトレーニングと、相手に伝える→伝わる為の話し方も大切だ。
これらを身近な人とではなく普段かかわりがない人と実施することで、緊張感を持って取り組むことが必要である。

選ばれる自分になる為に必要な言語化スキル、思考力の向上に向けた学びの場をSAIKAIでは提供している。

進路先が確定し、そこに向けた努力の末、選ばれた先には両親やお世話になった人に自信を持って伝えられる状態になるだろう。

ただ、正直なところこういったプロセスを初めて聞く学生にとっては頭の中が「?」だと思う。その為、最初から難しい話はしない。先ずは自分で就活というものを一歩踏み出し沢山経験していく中でぶち当たる壁にSAIKAIが力になれたらと思っている。

SAIKAIのありたい姿

就活の方法に正解は無いし就活をしたことのない学生に大人があれこれと最初から言う必要もない。しかしその人が年間通じて就活を進める上で何かしらの相談相手は必要だし自分を鼓舞してくれる伴走者も必要だ。SAIKAIはその人にとってそういった役割でありたい。

その先にお互いが再会し合える深いご縁に近づけると考えているから。


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