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ビジネスとプロダクトの意思決定の共通基盤、プロダクトビジョンを設定した話

こんにちは。アルプでプロダクトオーナーをしています、坂口です。

アルプでは、サブスクリプションビジネスを行う企業向けに、今まで手作業や自社開発だった契約や請求の管理をSaaSとして提供する、Scalebaseというプロダクトを開発しています。

スタートアップでは常にリソースは足りず、やるべきことも多いです。そのような中、プロダクトの方向性を決めたり、開発の優先順位を決めたりするための共通基盤となるのが「プロダクトビジョンとオブジェクティブ」です。

そもそも「プロダクトビジョンとオブジェクティブ」が何かというのは、C.トッドロンバードさんの以下のスライドがわかりやすいです。

プロダクトビジョンを起点として、オブジェクティブ(目標)、テーマ、具体的な機能が決まっていきます。

プロダクトビジョンは、「ビジョン」という名の通り5年、10年後のようなプロダクトが長期的に目指す姿を言語化したものになります。

今回の記事では、Scalebaseで「プロダクトビジョンとオブジェクティブ」を決めた話をできればと思います。


意思決定と実現を繋ぎ、経営をScaleさせる

Scalebaseは企業というものが商売を行う組織だと捉えた際に、その基盤をとなる販売情報を管理し、その情報に基づいた請求を始めとした各種処理を実現するプロダクトです。そのため、企業が利用するシステムの中でも特に根幹に位置づけられるようなシステムだと考えています。

個人的な意見ですが、組織のアウトプットは、それ支える制度や文化、システムに依存して決まると考えています。だからこそ、Scalebaseのような企業のコアシステムになる業務システムは、企業のビジネスにおける基盤となり、その前提を与えるものでなくてはなりません。

良い業務システムとは、企業を支える基盤となるだけでなく、その進化を促すものです。一方で業務システムはともすると、企業に選択肢を与えるどころか制約として働いてしまって、「システムが融通が効かないから新しい施策を実行できない」など企業に対しての足かせとなってしまうケースもあります。

Scalebaseの使命は、新しい施策や、よりスムーズなオペレーションをしたいという意思決定をしっかりと実現までもっていくこと、意思決定を積み上げた先に、経営を進化させるということだと考えています。

以上のことからScalebaseのプロダクトビジョンを「意思決定と実現を繋ぎ、経営をScaleさせる」としました。

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「意思決定と実現を繋ぎ、経営をScaleさせる」というプロダクトビジョンを達成するためのメインのオブジェクティブは以下2つとしました。

1. 意思決定と実現をつなぐコアシステム足り得ること
2. 経営のScaleをいかに高速化できるか

以下の部分では、上記2つのオブジェクティブについて解説していこうと思います。

1. 意思決定と実現をつなぐコアシステム足り得ること

上記のオブジェクティブを設定したのは、Scalebaseのような業務システムにとって、関連する業務領域の各種オペレーションを網羅した上で企業の中心を司るコアシステムになれるか否かが重要な要素だからです。

例えば、決済手段を増やすという施策を実行しようと思った際には、システム側がそれらの処理に対応している必要がありますし、システムが利用する企業のビジネスモデルにシステムの商品モデルなどがマッチしてなければコアの仕組みとして利用することはできません。

網羅率を上げて、サブスクリプションビジネスの各種モデルに適合したシステムになっていくことがビジョンの達成に必須なためこのオブジェクティブを設定しました。

現状の Scalebase の網羅性

現状のScalebaseの状況はどうなんだということを考えてみます。少し抽象的ですが、関わる業務領域に対してScalebaseが備えている機能は以下の図のような状態です。

プロダクトビジョン・オブジェクティブ

本当はもっと多くの論点がありますが、明確に不足している機能や、機能提供できてない領域が現状としてはあり、網羅性としてはまだまだ足りてない状態です。

この状態を脱していき、2022年は「継続課金の販売管理領域」の一連のユースケースを通せるようになることが一つの大目標となっています。ここを乗り越えることで我々が描いたビジョンを実現に近づける土台が初めて整うと考えています。

2. 経営のScaleをいかに高速化できるか

このオブジェクティブを設定しているのは、経営の進化の速度のスピードにコミットしていきたいという思いからです。自社の業務オペレーションを網羅しているシステムは、お金に糸目さえつけなければ自社で作り込むことで実現することが可能です。

そういったシステムではなく、あえてSaaSであるScalebaseにビジネスのコアを任せていく理由=差別化要素になる部分が経営の進化のスピードをScalebaseを利用することでどれだけ上げることができるかとだと考えています。

一口に経営のScaleの高速化といっても様々な視点があります。現場目線で考えると、Scalebaseを利用することで月々の請求業務がどれだけ楽になったのかという「業務に対してどれだけインパクトを与えられるのか」という観点もありますし、経営目線で考えるとScalebaseを利用することで販売手段を拡張するなど「売上・経営に対してどれだけインパクトを与えられるのか」という観点もあります。

プロダクトビジョン・オブジェクティブ (1)

どちらの観点もおろそかにできない部分ですが、現在注力しているのはScalebaseを利用することでどれだけ「なめらかなオペレーションが実現できるか」という現場目線でのScaleの高速化です。

Scalebaseをご利用いただいているお客様の業務担当の皆様が、月々の業務がどれだけ楽になったのかということに今後強くこだわって行きたいと考えており、開発チームを分割して体験改善にフォーカスするチームを組織し対応を進めています。

終わりに

以上が、「プロダクトビジョンとオブジェクティブ」を設定した背景と意図になります。

我々が、この「プロダクトビジョンとオブジェクティブ」を達成していくのは、長い道のりであり、どれだけ早くこのビジョンに近づけるかがポイントになります。そのためにも、一緒に戦ってくれる新しいメンバーが必要ですし、アルプでは幅広い職種でメンバーを募集しています!

今回の記事を見てご興味を持ちましたら、ぜひカジュアルにお話しましょう。よろしくお願いします!


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