深呼吸の時に腹式呼吸の方がいい理由

なんだか昔から腹式呼吸がいいと言われている印象があります。いろいろ調べる中で改めてどんなメカニズムがあるかを調べてみました。

呼吸による自律神経への影響を調べた研究

2005年に発表されている日本の研究で、自律神経に対して自然呼吸と腹式呼吸のどちらが影響があるかを調べています。その結果、自然呼吸よりも呼息を長くする腹式呼吸の方がより副交感神経が優位になったそうです。

腹式呼吸で起きること

今回の研究のでは大きく3つに影響があるとされています。

  1. 心拍数の低下

  2. 副交感神経の活動増加

  3. 交感神経の活動減少

これらは自然呼吸でも起きますが、より腹式呼吸の方が効果が出たようです。

考察

自律神経に作用があるからなのは想像できます。ですが、どうして腹式呼吸をすると自然呼吸よりも自律神経に作用があるのかの考察が必要です。

肺と横隔膜の規則的な動きにより腹部内の迷走神経を刺激し副交感神経機能が促進されるという研究があります。
腹式呼吸と胸式呼吸の違いは横隔膜を強く使うかどうかです。腹式呼吸は胸郭を動かさないように横隔膜を強く使用し呼吸をします。胸式呼吸でも横隔膜を使用しますが、肋間筋を使用するので胸郭が動きます。
つまり普段から肺も横隔膜も肋間筋も規則的に動いているということです。普段動かない


参考文献

片岡秋子, 門間正子, and 林裕子. "腹式呼吸と自然呼吸の相違による自律神経系への影響." ヒューマン・ケア研究 6 (2005): 8-13.

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