科学とおいしさ
昨日のお昼は虎ノ門の「あさい」ですき焼きでした。まずは手切りの4㎜カットを食べ、次に3㎜の機械切りにお腹も大満足、満たされました。
10年くらい前になるかな。京都で講演頼まれて、よく分からないまま受けて会場へ行ったら畜産関係者ばかりだった。質疑応答で研究者が、科学的見地から放牧牛が飲んでいる水は汚染されていないのかと質問をしてきた。
研究者はときどき厄介(難しい)なことを聞いてくる。僕は現場での経験でしか答えられないので、回答としては期待しているものではないかも知れない。
ある料理人が「科学で料理はおいしくならない」と言っていたが、本当にその通りだと思う。しかし、科学はおいしさの説明をしてくれる。つまり科学は料理の補足だと考えれば、なるほどと納得できる。
僕の仕事も、なぜ新保さんの肉はおいしいのですか?と聞かれても、技術です、とか保存です。と答えたところで、感覚でやっているところもあり、人によっては分かりにくいかも知れない。こういうときに科学の後押しがあれば、理解しやすいと思うのです。
うちのスタッフは経験が少ないから、補うためにネットで調べたものを知識として活用するところがある。悪いことではないのだが、誰でも調べれば分かることなので、現場でしか得られないものを言語化するときの、補助的に使うのがいいのではないかと思う。
ありがとうございます!