別れた元夫の話⑥最終回
借金せずにはいられない。
次借金したら離婚やで!って毎回許していたが、元夫は家族より借金を選択した。
元夫は、家のローン払いながら、自分の住むアパートの家賃や自分の生活を維持する生活を送ることになった。
養育費は数万円。
離婚して、別の世帯になったにもかかわらず、子供たちと私が住む家に、勝手に入ってきた。「名義は俺や。入って何がわるい。」
嫌だった。
お金盗られるんじゃないかと思った。
離婚したんやし、好きなだけ借金しろ!と思ってたけど、好きなだけ借金したようで、養育費が支払われなくなった。
そして、首が回らなくなった元夫は、個人再生という、国の借金免除の制度を使う事になった。持ち家を手放さず、国が借金を1部負担し、返済額をへらした状態で残りの借金を返済する制度。
それを利用するためには、持ち家に住んでいないといけないのが条件。
元夫は、「そういうことだから、この家に帰ってきます。」と言ってきた。
同じ空気も吸いたくないのに、一緒に住むなんて嫌に決まっている。
仕方なく、子供たち3人で暮らす部屋を探した。
初めて自分で賃貸契約をした。
家賃の一部は私の母か負担してくれている。
個人再生した人は、クレジットカードは作れず、ETCカードもつくれない。
ブラックリストに載るのだ。
そんな元夫は、本来4人で幸せに暮らすはずの家に今は別の女を連れ込んでいる。
借金で首の回らない50歳オーバーの准看男に惹かれる女って…。
離婚して、本当は旧姓に戻りたかったのに、子供たちが嫌だと言ったので仕方なく元夫と同じ苗字で生きている。
死ぬまでには苗字を替えたいものだ。
平均寿命まで生きるとしたら、私の人生残り30年ほど。
残りの人生はどうか幸せにくらしたい。
終
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