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栄町は「ふるさと納税」で、まだまだ財政が豊かになる

町の財政を改善させることは容易ではありません。一般企業と同じで、売上を伸ばしてコストを削減する必要があるので、どうしても改善させるには長い時間を要してしまいます。

無駄なコスト削減は、すぐにできると思っている人も多いですが、行政の場合、数字だけは判断しにくいサービスも多いので、削減の手を付けることが非常に難しい案件だったりします。中小企業のワンマン社長のように、鶴の一声で経費が削減できるような、そんな簡単なものではありません。

一方、税収のアップは、住民を増やし、企業を誘致しなくては増えないものなので、こちらも時間がかかる施策になります。栄町の場合、立地が良い自治体ではないので、町のブランディングと知名度アップには相当な時間がかかります。移住者を増やして税収をアップするには、高いマーケティングスキルを用いても、4~5年はかかるのではないかと予想しています。

しかし、現状、栄町の財政は“待ったナシ”の状況です。

人口を増やすにも、住みよい町にするためにも、先立つ「お金」が必要です。子育てに力を入れて、高齢者に優しい町を作りたくても、財政が豊かでなければ手を加えることができません。より良い町にするために、栄町はできるだけ早く「お金が稼げる町」にシフトチェンジする必要があるのです。

では、手っ取り早く栄町がお金を稼ぐためには、どうすればいいのか?

最も有効な策は「ふるさと納税」です。ありきたりの施策かもしれませんが、売れる商品とネットマーケティングのスキルさえあれば、すぐに自治体がキャッシュを生み出すことが可能な施策です。人口減に苦しむ自治体は、どこも税収が厳しい状況なので、ふるさと納税を“起爆剤”にして、財政の活性化を図ろうとしています。

しかし、栄町のふるさと納税は2017年に7000万円ありましたが、2022年には5246万円にまで落ち込んでいます。世の中のふるさと納税のブームに一時的に乗ったものの、持続させることは難しかったようです。

ちなみに、多古町のふるさと納税は2019年に1億4600万円を記録して以降、ずっと1億円以上のふるさと納税をキープしています。2020年には2億円近いふるさと納税を集めており、北総エリアでも飛ぶ鳥落とす勢いで税収を増やしています。

最近、多古町が移住者を増やす施策に力を入れられるのも、もしかしたら、このあたりのふるさと納税の「臨時収入」があることが大きいのではないかと思っています。

栄町のふるさと納税の改善点

私自身、Eコマースに強いコンサルタントとして、20年間、ネットビジネスの最前線で仕事をしてきました。成田ゆめ牧場時代には楽天市場で優秀店舗に贈られる「ショップオブザイヤー」を2年連続で受賞しており、それらの経験から、「栄町のふるさと納税がどうやったら成功するのか?」という道筋は、なんとなく立てているところがあります。

実際の栄町の取り組み方法や、販促方法を知らないので、うかつなアドバイスはできないのですが、以下の3点のポイントに力を入れれば、まだまだ栄町のふるさと納税は増やすことが可能ではないかと考えています。

1.栄町のファンを増やす

そもそも栄町は知名度の低い自治体なので、どんなにふるさと納税のサイトで頑張ってアピールしても、特産品を買ってもらうことは難しいところがあります。SNSや動画などを活用して、もっと「栄町はふるさと納税を頑張ってますよ」「栄町では、職員がこんな新商品作りましたよ!」とアピールを積極的に行う必要があります。今の栄町の情報発信は、ファンを作ることにそこまで力を入れていません。もう少し町の住民や町役場のスタッフ、生産者にフォーカスして、プレスリリースなどを活用しながら、消費者の注目を集める戦略を展開する必要があります。

2・単価の高い食品を扱う

多古町がふるさと納税で成功しているのは、単価の高い肉類を扱っているからです。一方、栄町はお米とドラ豆が主流で、ギフト品として使えるような単価の高い魅力的な食品がありません。商品開発を含めて、もっと「ネットで売れるもの」をしっかり考える必要があると思います。

3・商品の見せ方の工夫

写真やキャッチコピー、商品の見せ方など、他の自治体に比べて構成や作り込みが甘いところがあります。他の自治体のページを参考にすれば、もっとお得感、しずる感のあるページを作ることが可能だと思います。そのあたりの創意工夫は力を入れていく必要があると思います。

他にも口を出したいところは山のようにあるのですが(笑)、自治体が短期間でお金を集めることが可能になれば、スピーディに人口を増やしたり、住民の満足度を上げたりすることが可能になります。

個人的には、栄町の布鎌地区はお米の産地として、もっともっと全国に売り出せると思っています。「お米祭り」のようなリアルなイベントを開催して、そこでLINEの会員を増やし、ふるさと納税のサイトに誘導することができれば、まだまだ栄町のふるさと納税の収益は挙げられると思います。また、布鎌地区は印西市と近いことから、所得の高い印西市から美味しいお米を買いに来る人を増やすことが可能になり、さらには布鎌地区に足を運び始めたことをきっかけに、栄町を好きになってもらえれば、ふるさと納税から住民を増やす足がかりを作ることも可能になります。

ネット通販は私の得意中の得意のジャンルでもあるので、ネットの力を借りて、栄町の財政を豊かにする施策をいろいろ考えてみたいと思います。

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