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「バーバー吉野」

2022年9月某日

「バーバー吉野」
監督荻上直子
2003

19年前の荻上監督、初の長編。

また観たいな〜と色々検索していたら、
まさかの近所の図書館にありました。
タダで観ちゃったw

以前に観て、これも名作と思ったことは記憶していましたけど、
こんな凄かったの、私なにも読みとれてなかったな。
歴史に残る巨匠の初期作品ですな。

この町の少年は、ひとり残らずバーバー吉野のおばちゃんがカットする髪型「吉野がり」
なんだけど、
そこにイケてる髪型のお洒落な転校生が来ちゃう。

日本が誇りたい美しい里山風景、
レトロながらもまだ細々と機能している商店と古い田舎町、
もたいさん演じる吉野のおばちゃんの誇りと伝統への信念。

子供の下校時間の町内放送の担当もしているおばちゃんの、町への連絡事項が変化してゆく。

「大事にしよう、町の伝統
早めに摘もう、非行の芽
子供はみんな、吉野がり」

子供達は、自分の髪型に疑問を抱いていなかった。
「なんでって?そうだからだよ?」

でも転校生の存在は革命の火種だった。
「君たちは表現の自由を伝統やしきたりによって奪われてるんだよ!?」
(ポカーンのみんなが可愛すぎて写真載せてみましたw)

吉野がりが「カッコ悪い」と気付いてしまった少年たち…

主役の少年はバーバー吉野の家の息子…

果たして革命は起きるのか…

みたいな話。

欧米でもドッカンドッカンウケたみたい。
わかるんだね、自由を求める衝動はみな同じ。

19年後の今、
こんな時代だと嘆いているけど、
当時30歳の荻上監督はもうとっくにそれをこんな作品として完成させてた。

凄すぎるよ。
そしてめっちゃ暖かくて面白い。

「神道のお祭りでなんでキリスト教のハレルヤ歌うの?」
っていう転校生🤣
ファ〜イジャパニーズピーポーだよねww

ひゃー素晴らしい作品でした。
改めて荻上直子監督、尊敬しまくり!

凄いシーンだったの、
もたいまさこさんが太極拳決めた後に、サァ〜っと風が吹く、
あれ、自然の風だったそうで、神がかりw

そういうのから、
荻上作品のその後のもたいさんの、
形而上学的な😂 存在設定に繋がってくのかな。

そして忘れてならない「むかしどこの町にもいた“狂人”」
彼の存在のお陰で、この町がカルトじゃなくなってる救い、
みたいに描かれてる気がする。
彼がオペラを歌い上げるシーンがいちばん好きだと監督は言っていた。

そして彼がまさかのセリフを言った。
「金なんてなくたってオマエしあわせだろう?」

それ、川っぺりムコリッタじゃん😭

そして、転校生の彼が問い続ける答え、
それこそが「めがね」の軸となるテーマだと、
私は思っています。

そして「めがね」が探し求める答えを既に持っている「ケケおじさん」

ああああ

好きです😭

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