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【Starlight Destiny#32】日々大変の意味その2 妹とタンバリン

ピアノを習っていた妹だが
教えてくれる先生がちょっと神経質すぎて
習っていても毎回緊張していて
エリーゼのために!!
いえ、ちちのために!!に代わっていった

何を弾いても先生にものさしで叩かれて
小さな子供の心を壊していった

ある日、公園でレゲエの人がライブをしていた
妹は何を考えたか
突然、ピアノからタンバリンに楽器を変更した
なんと、タンバリンでエリーゼのためにを奏でようと思ったらしい
ピアノの先生には
「もう、ピアノはやめます。ありがとうございました」とメモを
ピアノの上に乗せて

毎日、タンバリンで練習に励んでいた

確かに雰囲気はわかった。エリーゼのためにをやってるんだろうな~
ぐらいのイメージで
タンバリンを奏でながら、口でも言うようになる
「たりたりたりらりら~ん でぃでぃり~んっ♪」

あまりにも練習しすぎて高熱で寝込んだ
医者から「入れ込みすぎで知恵熱
親が注意される

父から
「もう、なにもしなくていいよ。ありがとう」と言われた

ピアノは私がバイオリンをあげたいとこの妹へ譲られた
彼女は音大に行き、今は保育士の資格も取り
幼稚園講師として今も大活躍している。

父の葬儀で
エリーゼのためにを弾いてくれた
だめだめ姉妹でごめんなさい 亡き父へ

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