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230122 感情が現実に勝つとき


「絶対大丈夫」という励ましの言葉を、私は使ったことがない。



なんとかなるという楽観を持ちながらも、「絶対」なんてないという悲観を常に抱えている。




この大学に行きたいと頑張って勉強しても、落ちるときは落ちるもので、

部活で一生懸命練習しても、幼い頃からお金をかけてスクールに通っている人には敵わないもので、

いくら優しくいようと心がけていても、人気者になるのは優しくなくても面白い人だったりするものだ。



いつ誰に会ってどんなことが起こるか分からない以上、「絶対大丈夫」など、言い切れるはずがない。
大丈夫じゃなかったとき、私は何の責任も取ることができない。

私は自分にも他人にも、嘘にならないような言葉しかかけてこなかった。

別に自分や相手の実力や努力を信じていないわけではないし、願いが叶いますようにと本気で思ってはいる。それでも、「大丈夫ではない可能性」を見て見ぬふりはできないのだ。


なのに、私に「絶対大丈夫だから」と言ってくれる人たちがいた。


私が見ていた隅っこの現実を投げ捨てて、
そんなのは分かっている、けど関係ない、大丈夫だと言い切る人たちがいた。



その人たちは私の全てを知っているわけではないし、私を取り巻く全てを知っているわけでもない。それでもその人たちが見てきた私を信じて、「絶対大丈夫」と言うのだ。

情報だけで言えばなんと頼りないことか。

でも、一番強い。
感情が一番効力を持つことが、人生にはある。



今日の試験の結果がたとえ「大丈夫」ではなかったとしても、その人たちがくれた「絶対大丈夫」は嘘にはならない。
今私の心は大丈夫だから。

数学の手応えが微妙だなあと目に涙を溜めながら、今帰りのバスに乗っています。

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