島嫁の憂鬱【in AKIKO's case】vol.7
亜紀子は抗い続けた。幼子の如き夫の身勝手さに抗い、姑の不遜極まりない主張に抗い、彼らに翻弄される我が運命にも抗った。ここで離婚したら地元の両親にも家族にも友達にも会わせる顔がないではないかと亜紀子は思ったのだ。大勢の友人や親族が石垣島までわざわざ祝福に来てくれて、涙を流して一郎との婚姻を喜んでくれたのだ。両親への花束贈呈の際には、二人で幸せになります!とか言っちゃったのに生後まもない子供を連れて実家なんかへ戻れる筈がない。酒井法子じゃないが『この辱め、どうしてくれるの』って