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水民マガジン  脳内達人師匠の育成

若い時分は 考える前に 身体が動いてくれたので あまり深く 考えることをしなかった
従って 脳内達人師匠が自分の頭の中に住んでいて  色々とアドバイスをしてくれている事に 気づかないでいる

中学3年まで 軟式テニス部だった
3年間のトレーニングの結果 腹筋運動を何回でもできるぐらい 筋力はついたが テニスが上手くならなかった
理由は簡単で 相手を力でねじ伏せる それがテニスだと思っていた
精密なラリーの応報や 戦略等に 興味がなかった 常にエースを狙っていた というか エースしか興味がなかった
今の脳内達人なら 相手のいないところに打つ 打ち分けのコントロールとか 状況による ショットの使い分け何かを アドバイスしていただろう
聞く耳は持たなかっただろうけど

その後 水泳を始めた
メニューをこなすのに いっぱいいっぱいで 自分のフォームを点検する余裕はない
点検したところで どこをどうすれば良いのか という知識がない リテラシーがない
それでも 見様見真似で とりあえず4種目を泳げるようになったし タイムも伸びた
しかし まだ 脳内達人師匠はいない

水泳指導を生業とするようになって 色々な論文やら 本やらを読むようになって 様々なコーチ・クリニックにも行き 知識が増えた
それでも 自分で泳ぐ場合は 身体的効率の追求ではなく 肉体強化に主眼が置かれ 筋トレ(主にマシーン・トレーニング)や ジョギングをやっていた 
話は変わるが 水泳というのは 低負荷の筋持久力トレーニングで 言わばスロートレーニングに近い なので身体への持続的負荷のかけ方が上手くなるようだ
けっこう適当なマシーントレーニングをやっていても 筋肉がつくので 本格的に筋トレをやっているトレーナーに ズルい と言われた事があるのは 若き日の思い出だ と遠くを見て目を細める
そんなわけで 水泳自体の身体操作を教えてくれる 脳内達人師匠は ここでもまだ 現れない
30代なかばに 人から誘われ カヤックをやるようになった
スラロームのレジェンドに パドル操作を教わるようになり その会話の中で 水泳の身体操作との共通点などを見出し また ひとりでカヤックを練習する機会が増え 内省的に 自分の身体操作を見つめる習慣ができた

こうした中で 脳内達人師匠が 形成されてきたのだろう
その後 フリースタイル・カヤックという 謎の身体動作を要するジャンルを始めた さらに脳内達人師匠が 肥大していった
そんなわけで サップという 新しい事をはじめて サップ方面の脳内達人師匠と二人三脚でやっているわけである
新たな事を 始めると それまで使ってこなかった身体操作を体験することになるので 新たな情報 新たな見方を手に入れる事になる
各部門の脳内達人師匠は 結局 繋がっているので(元々 自分だし)色々な影響を与えある

何か 長くやっている事が 手詰まりになってきたら 新しい分野に踏み入れて 新たな脳内達人師匠を得るといいのである
 
 




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