水民マガジン 『スイムの仕組み』 3  体幹と四肢

クロール(背泳ぎも)を 四肢(手足)から仕上げるのと 体幹(胴体)から仕上げるのとでは 仕上がりがかなり違ってくる 
四肢の動きは 見た目にわかりやすいので 導入はしやすい
四肢から仕上げても 最終的には 訓練によって体幹の使い方を習得できれば良いのだが 多くの場合 様々な齟齬が生じる
四肢主体の動きと 体幹から発動する四肢の動きとは 身体の使い方が まったく違うからだ
ここでいう 体幹の使い方とは ローリングをする ということだが ローリングというと 回転運動というイメージで それは一面では正しい 
しかし クロールの体幹の使い方の要諦は ローリングではなく スイッチである
右から左 左から右に振れる のではなく 切り替わる のである
傾けた体幹のスイッチから始まる 四肢の動きは 四肢のつけ根から始まる 肩を回転させる動きとは(実際には肩甲骨が邪魔をして グルグル回すのは難しい)かなり違う

四肢主体の動きは ベースになるのは フラット姿勢である 身体を真っ直ぐにした姿勢で肩を大きく動かして腕を回すのである
この場合 呼吸をする際に 首をひねらなければならない
体幹がしっかりとスイッチされていれば 呼吸の時に 首をあまりひねる必要はない
胴体のスイッチ動作によって 身体の傾きが担保されているからだ

問題は 四肢の動きから立ち上がっている泳ぎに 体幹の動きを導入する場合だ
呼吸をする時に オーバー・ロールして 上を向いてしまったりする

腕の動きを 四肢の動きから 体幹を使った動きに修正するのは 割と簡単に出来る
それの方が楽だからだ
しかし 呼吸動作を修正するのは少し厄介だ
大人に教える場合は 寝違えて首が痛い時に どう身体を使って振り返りますか? という話しをする
子どもはなぁ・・・


 




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