vol.0153 入社後の定着率に対して採用時点でできることはありますか? (3/4)

採用職人の清田です。

さて前回の「vol.0152 入社後の定着率に対して採用時点でできることはありますか? (2/4)」では、社員が辞めてしまう理由の一つは「得たいもの」を得ることができていないから。そして社員の「得たいもの」はある程度コントロールできるということをお伝えして終わりました。

どうして「得たいもの」という個人的欲求を
コントロールできてしまうのか?

それはこんな理由があります。

アルバイトくらいでしか社会に出たことのない学生は、
仕事で得られるものにどんなものがあるかを
想像でしか把握していません

そのため、何もこちらからコントロールを加えないと、
・十分な賃金
・十分な休暇
・望む地域での仕事
・作業内容
という募集要項に書かれているようなことだけで
「得たいもの」を考えてしまいます。

これだけで選ぶとなると、
インターネット上に存在している全ての競合店の中で
最も安い金額を提示したところから皆が買う
という現象が起きてしまいます。

条件勝負で勝てる会社というのは、
よっぽどビジネスモデルがしっかりしていて、
競争が少なく利益率が高い会社と言えるでしょう。

その会社が高い利益率を上げられるのは、
少ないコスト(人員含む)で高い売り上げをあげられるから
となるので、当然多くの人を採用することができない会社です。

となると、
条件を考えたときに条件に不満を持ちながらも、
理想の会社で働けない人だらけの世の中になって
しまいます。

多くの人が不幸な構図です。
これは嬉しい状況とは言えません。

しかし実際に社会に出て、
仕事をしている人からすると仕事選びの基準は、
上で挙げた募集要項に書かれている内容だけでは
ないと感じるはずです。

自分のやっている仕事が誰にでもできない仕事であり、
自分の仕事だからと喜んでくれる人がいる

という心の報酬だったり、

その仕事を遂行できる能力が高まっていくことで、
自分が成りたい大人へと成長できる
期待感であったり、

自分たちの仕事に対して高いお金を払ってでも
受けたいと考えて、受けることに大きな感謝をしてくれる
人たちがいる
。そういう尊い仕事であるという
貢献感であったり、様々です。

数値では測れず、目に見えない、
けれども人生を豊かにする上で大変重要なものが
実際には仕事から得られる価値
です。

採用活動の中で、
この価値に気づかせてあげることで、
会社に入社して得たいものが、
目に見える条件ではないものになることがあります。

いくらインターネット上に、
目の前のお店よりも安く買えるお店があっても、
目の前のあなたから買いたいと言ってもらえるような
理由となります。

社員が「得たいもの」を採用活動の中で
ある程度コントロールする。
これは一つのパワフルな方法です。

次回は、「得たいもの」のコントロール
という理由以外でもう一つ採用活動の中で
やっておきたいことの解説から入ります。

最後までお読みいただきありがとうございました。
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