vol.0145 面接で何を聞いたらいいかわかりません。(2/5)

前回は面接を3つの目的に分けて、
それぞれで進め方は変わるということを
お伝えしました。

■目的1:自社で活躍ができる人材なのかどうかを知りたい
■目的2:自社を将来の有力な入社先として考えてほしい
■目的3:内定承諾意志を固めてほしい

今回は目的1の解説からしていいます。


■目的1:自社で活躍ができる人材なのかどうかを知りたい

いわゆる見極めのための面接となります。

この時に一つ重要な前提条件を考えて
おかねばおかしなこととなってしまいます。

それは、
言葉は簡単に嘘をつくことができる
ということです。

しかも本人に悪意がなくても、
言葉は嘘をつくと考えてください。

「コーチングをすれば相手の嘘を見抜き、
 本心を引き出すことはできますよ?」

と考えられている方もおられるかもしれません。

僕もコーチングの可能性には高い関心があり、
コーチングのトッププロであるならば、
心の奥底にあり本人が隠したい想いを
こじ開けることができるのか?
ということを知りたいと思いました。

「もしそれができるのであれば、ぜひ修得をしたい」

そんなことを考えているときに、
実験ができる機会が訪れたのです。

ご本人の名誉のために
どのようなコーチングなのか?
という所属や個人が特定できる情報は
伏せておきますけれど、

ある時、そのコーチングを提唱している
創始者の方が公開セミナーをするということで、
そのセミナーに参加をしました。

どうやらそのコーチングでは、
相手がどんな言葉を使うかはあまり問題ではなく、
相手の発する声の質やトーンによって、
見抜くことができるのだと。

これは期待ができそうです。

しかもセミナーの途中で、
実際にその人のコーチングを受けて

「心を丸裸にされて、その時は恥ずかしかったけど、
 お陰様で今はすごく気持ちが楽になりました。」

という体験談を話される方が当日会場に来て
いました。

否が応でも期待値は高まります。

そんな時に壇上の講師がこんなことを言われました。

「今から勇気をもって壇上に上がってくれた方には
 公開コーチングを行います。誰かいませんか?」

びしっ!!!

自分で言うのも何なのですが、
小学生が教わるほどに耳に腕を付けて、
指先までピシッと伸びた教科書のようなフォームで
0.3秒で挙手しました。

あまりに綺麗なフォームと迷う隙すらない速度の反応に
見事選んでいただくことができまして、
公開コーチングの機会を得られました。

ドキドキしながら壇上に向かう採用職人

歩いている最中の十数秒の中で、
決めたことがありました。

本当の悩みは心の扉を閉じ隠す
代わりに、ダミーとしてあまり気にも
していなかったけれど、
それっぽい悩み(作り話ではなく本当の話ではある)
をこしらえて
、講師がダミーを潜り抜け、
いかに本当の悩みにたどり着いていくのかを確認する。
ということです。

公開コーチングが始まりました。

結果から言うと、
ダミーの話に食いつかれまして、
本当の悩みにはかすりもしないまま
終わってしまったのです。

残念。

この時に思いましたよ。

どんなにコーチングのトッププロと言われている人でも、
強い意志を持って隠したい事柄にはアクセスできない。

体験談を語られた方は、
恥ずかしいから言いたくはないけれど、
本当は悩みに気付いて欲しい
という気持ちがあったのだろうと思います。


コーチングのトッププロでも
相手が心を開いていない時には、
本心でのお話はできないのであれば、
一企業の採用担当者として、もしくは経営者として
面接をしている程度では、
本心を探るより前に、本心を話したいという
精神的安全さを場に作り出す方がいい
のです。


次回目的1の続きですけれど、
就活生の精神的安全さを場に作り出す方法から
入っていきます。


最後までお読みいただきありがとうございました。
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