2022/05/27(金)
今日は打って変わって、暑い1日だった。雨を予想して家にいるつもりで眠りについた昨晩のテンションは打ち砕かれ、僕は大汗をかいて図書館へ向かった。
グレーのTシャツが汗で滲む。いとも簡単に熱線が体を焼く。
「気晴らしに海でも。」
と、思うのは心の中だけで、僕は本と辞書を開くと当てもなく言葉の海に潜った。そこは冷たく暗い、どこまでも続く海だ。精神と認知と人格を満たす海水は、文字や音を煮詰めては薄め、煮詰めてを繰り返す。
海に到達したマグマが冷えて固まる。それに触れた海水が蒸発して、白い煙が舞い上がった。ドキュメンタリーで見たことのあるそんなシーンを思い出した頃、もうTシャツの汗染みはすっかり乾いていた。
今週もそうやって平日は過ぎていった。彼女は仕事が忙しく、さっき帰って来たところだ。お弁当に持って行ったチャーハンも食べずにいたらしい。
「ごめんね。」
と、言いながらチンして食べてくれた。
「何言ってるの。ありがとうだよ。」
本当にその通りだから、そう言った。
彼女は彼女の海を泳ぎ切って、今日も帰ってきたのだ。
それを讃えようと思う。
海を渡る全ての人、今週も頑張りました。
さ、本読んで寝よう。
明日は少し、お寝坊さんだ。
・・・
今日も夜が来ました。
Good night.
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