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「思考停止した“Worker”になるなよ!」~誰かの正解に寄せることで仕事がどんどんつまらなくなる

最近、大学生のみなさんと一緒にプロジェクトワークをする中で、自分が社会に出た当時のことをよく思い出します。

一番最初に就いた仕事は、企業のM&Aをお手伝いする経営コンサルタントでした。

かなりチャレンジングな環境でしたが、尊敬できる優秀な先輩たちと一緒に働くことができた経験や、そこで叩き込まれた(笑)マインドセットやスキルセットは、大きな財産であり、本当に恵まれていたなと思います。

特に、どの様なポジションであっても、限られた情報の中であっても、自分ならどの様に物事を進めるのか?を考え続ける、“主体性”と“仮説思考”を鍛えてもらえたおかげで、今も、なんとか働けている感じもあります。

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入社当時、先輩からよく言われたのが、「Workerになっちゃだめだよ」ということでした。

どういうことかというと、何か作業を進める上で、上長から言われたことを、ただ漫然とやってはだめだよ、ということです。

その作業の意味合いをしっかりと腹落ちさせるとともに、必要に応じてよりよいやり方や異なる視点も提案できるくらい、頭をしっかりと働かせるということ。

そこには"主体的な関与(コミットメント)"が必要ですし、どんなに情報が限られていたとしても、その範囲の中でいろんな想定を置きながら最善の問い(論点)の設定と解を求めていく、"仮説思考"が重要だったなと思います。

先輩からは、「自分の結婚式の準備をしていると思ってごらん。徹底的に考え抜くでしょ? そんなに浅い考えで意思決定したりしないよね?」と言われ、いかに"ジブンゴト"にするかが大事か、マインドセットを引き上げてもらいました。

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ビジネスの現場は、局面によって取るべき選択肢が変わり、”矛盾をマネジメントする”必要があるので、明確な正解は存在しません。ある場面で、いいねと言われていたことが、他の場面では、そうじゃない!と言われることも多々です。

減点主義の教育の一つの弊害かも知れませんが、大学生のみなさんと話していると、何か絶対の正解が世の中には存在して、それに合っているか/ 間違っているかを、探る傾向を強いように感じます。

どこかに正解があると思い、誰かの正解に寄せて行こうと思う時点で、もしかすると自分の主体性を手放してしまっているのかも知れません。そうすることで、自分が工夫できる余地が少なくなり、仕事がどんどんつまらなくなるのではないでしょうか?

これから先、ますます社会の不確実性が増していく中で、ますます取るべき選択肢が見えにくくなります。

だからこそ、みんながそれぞれの経験やスキルを持ち寄りながら、その時点での最善の選択肢を探るためにも、一人ひとりがしっかりと考え抜けるマインドを持つことがますます重要になるのだと思います。

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