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組織の壁を超え、協働することで、どんな面白いことができますか?~アパレル セレクトショップ3社の合同勉強会からの学び

ベイクルーズ、ビームス、ユナイテッド・アローズ、セレクトショップ3社の合同勉強会を参観させていただきました。

テーマは、「次世代の販売育成を考える」。

各社で販売員の育成に関わる100名を超える方々が集まり、各社の事例をシェアし、3名ほどのスモールグループを作って、お互いが持っている課題やその解決に向けてのヒントについて対話を進めました。

開催の背景には、

「周りの環境が大きく変化する中で、、、

・販売に携わる人たちに改めて自分の仕事の価値について考える機会を提供したい
・自ら成長する機会を提供したい」

という『想い』があったそうです。

企画された、ビームス 長谷さんは、根底には「このままではアパレル業界が立ち行かなくなるのではないという危機感」があったとおっしゃっていました。

だからこそ、業界で共通する課題については、協力して乗り越えていく必要があるし、3社が一緒に研修することで、自社や自分自身の価値を改めて見直すことができる!という狙いもあったようです。

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当日は、各社のメンバーが混じりながら3人一組でグループを組み、アイスブレイクから始まり、グランドルールを共有した上で、対話を進めていました。

ビームス長谷さんの温かなファシリテーションのもと、みなさんで話した問いとしては、

Q:あなたは何のために人材育成しますか?
Q:あなたにとって、人材育成がうまく行っている状態ってどんな状態ですか?
Q:今、イメージした理想の状態と現実のギャップは何ですか?

等々、対話の時間はかなり盛り上がっていました。

その後に、各社で人材開発を得意とするみなさんの生々しい共有があり、新しいインプットを加えた上で、最後は、3人のメンバーの中で、お互いの課題を共有し、解決に向けてのヒントを検討する『智慧の車座』にトライされていました。

参加者の方にもお話を伺えたのですが、「接客や育成について、自社で聴けない様な話を、他社の先輩から聴けて、大変参考になった!」とおっしゃっていました。

良くも悪くも、各社それぞれのカルチャーや、重視するポイントも異なると思います。
他社の事例を聴くことで、普段、自社の中で語られていない重要なポイントが補完されるとともに、自社の取り組みを相対化してみることに繋がり、自社のいい点や改善点がより浮かび上がってくるだろうなと感じました。

当日、みなさんが闊達に話している様子を見ていると、みなさんにとって本当にいい時間だったんだなと感じます。

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近年の企業が本業を通じて社会課題の解決に取り組むCSV(Creating Shared Value:共有価値の創造)やSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)の流れを踏まえると、企業活動における社会課題への取り組みの比重は、今後も高まっていくと思います。

そんな時、普段は"競合"という関係性であっても、同じ業界に属し、同じ社会課題を共有しているからこそ、"協働"できる余地もあるのではないでしょうか。

将来的には『衣料廃棄ロス』など、業界として取り組んでいく必要性がある社会課題について、こうした勉強会が解決のきっかけになる可能性を感じました。

ただ、異なる組織文化の皆さんが協働するのは、決して簡単なことではありません。
そんな流れができ始めると、今度は企業の壁を超えてチームを創っていく、より成果に繋がる組織創りの必要性が高まっていきます。

自分の研究テーマである組織開発という観点からも、組織の壁を超えたチーム創りは、取り組んでみたいテーマだなと感じます。

長谷さん、お声がけありがとうございました!!

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Q:組織の壁を超え、協働することで、どんな面白いことができますか?
  協働し、課題を解決した先に待っているのはどんな世界ですか?


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