学校教育における経産省の影響力がましまし??

「未来の教室」というプロジェクトをご存じだろうか。

どちらも「未来の教室」というプロジェクトに関するものである。
「未来の教室」とは・・・

 政府は「GIGAスクール構想」を中心に、関係省庁を挙げて学校現場のデジタル環境を整備しています。
 
経済産業省では新しい学習指導要領のもとで、1人1台端末と
様々なEdTech(エドテック)を活用した新しい学び方を実証する
「未来の教室」実証事業を、2018年度から全国の学校などと進めて
きました。

「未来の教室」トップページより

ということで、このプロジェクトは「経済産業省」主導のものなのである。
関連する「STEAMライブラリー」ももちろん経産省主導の下で企画されて
おり、トップページの一番下の関連リンクにはもちろん「経済産業省」が
初めにあり、教育行政の中核たる「文部科学省」のリンクが一切ない
のである!

まあ、下々の私が省庁の動きについてコメントするなど大風呂敷もいい
ところなのだが、今の現場の混沌とした様子に、実はこの動きが関係して
いるのではと邪推してしまうところがある。

「GIGAスクール構想」においては、この経産省が推す価値観が実は駆動力
となっているのでは?と思うのだが、我々はそれを意識せず、これまでの
教育行政の延長戦で捉えてしまっているような気がしてならない。

先日、あるWebセミナーでも以下の資料がさらりと紹介されていた。

経済産業省「未来人材ビジョン」
https://www.meti.go.jp/press/2022/05/2022053

また、「未来の教室キャラバン」という各地で行われているセミナー兼
イベントには、経産省の方がいる中で文科省の姿が見えず、
けれど各学校や教育委員会の協力が敷かれるという、キメラ感のある
構成になっている。さらっとBCG(ボストンコンサルティング
グループ)が共催しているのも気になる。

言ってみれば企画部のイベントに営業部員が駆り出されているのに、
営業部の上司はその場にいない感じだろうか。もちろん、事前に(裏で)
了解はとっているのだろうが、やはりその場を支配するのは企画する主体の
価値観であることは間違いない。

縦割り行政がいい!とは思わないので、経産省と文科省の協力体制はぜひ
築いてほしいところだが、現在現場でこのあたりの価値観の変容がほとんど
議論されないまま通奏低音のように広がっていると感じている。

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