2022年4月導入企業が語る。今話題の「枚葉型インクジェットデジタルプレスJet Press 750S!」とは
ジェットプレス|JetPressの歴史
2008年Drupaでの技術展示より、高速・高画質枚葉インクジェットデジタル印刷機として市場展開、2020年1月JetPress720Sの後継機として現行機種のJetPress750Sが市場で稼働中。
JetPress750Sの主な仕様
★印刷速度
3,600枚 / 時±5%
印刷速度は富士フイルムビジネスイノベーション社製のRevoria Press PC1120が菊四サイズで枚時/3,600枚ですので、菊四換算で単純比較すると倍の速度になったと言えます。うちの会社ではJetPressでこんな枚数通しませんので速度が早くなった事への恩恵はあんまり無いですね(゚_゚;)
★印刷用紙サイズ
実は用紙サイズは4パターンに限定されます。
1.636×469㎜(菊判二切)
2.545×394㎜(四六判四切
3.750×585㎜
4.750×545㎜
※弊社は上記4サイズとなります。他社は知りまへん。
★用紙厚
片面: 0.07~0.34mm、両面 0.105~0.34mm(スペック上)
スペック上下いっぱい付近はジェットプレス様の機嫌(天気、湿度、機械の調子)と印刷オペレーターとの相性が良ければ通してくれます。
※導入時、通常(0.07~0.34㎜)と厚紙通紙(0.2〜0.6mm)対応のいずれかを選択するので、パッケージなどの厚物がメインの印刷会社は後者を選択してるかも。スペック上限及び下限に近い厚みを通す場合は事前に通紙テストが必須な印象です。
★印刷品質
画質: オフセット印刷同等以上
「オフセットを凌駕する高品質、美しく鮮やかな色調、滑らかな階調表現、精細な線画再現、、、」と富士フイルム様は仰ってますが、、、
たしかに正直オフセットよりも綺麗だと弊社では思ってます。なんの調整も無くジェットプレスで色校正とか出すとオフセット側で合いません。※まぁプロファイル当ててないから当たり前っちゃ当たり前やけど。笑
他にもジェットプレスにはフルガモットと呼ばれるモードがあり、オフセット印刷プロセス4色では再現できない色域まで印刷できるため、その点においても画質はオフセット印刷同等以上と言える。
★B2サイズは印刷出来るが、B5は8丁付かない?
用紙サイズは上記でも紹介したとおり最大サイズが750×585㎜となりますが、ジェットプレスには印字可能領域と画質保証領域と呼ばれる領域ゾーン、さらに不良ノズル検知バー(送り方向 約12mm)とプレコン未塗布領域(送り方向 約16mm)も存在します。
印字可能領域|733×567㎜
画質保証領域|725×555㎜
B2サイズ|728×515㎜ < 印字可能領域|733×567㎜
となりますので印刷可能です。
B5の8Pは
横が3+182+3+3+182+3+3+182+3+3+182+3=752㎜
縦が3+257+3+3+257+3=526㎜+不良ノズル検知バー(送り方向 約12mm)+プレコン未塗布領域(送り方向 約16mm)=554㎜となり
印字可能領域|733×567㎜ < 面付け後のサイズ|752×554㎜
となりますので印刷不可能です。
★速乾?
高効率な乾燥機構により乾燥時間を短縮
排紙側で温風あててるので乾きやすいですが、トナーオンデマンドのように排紙した瞬間に加工が出来る状態では無いです。インクジェットと言えどインクですし、用紙によってはオフセットと同様いつまでも定着しない事もあります。
★ブロッキングは?
速乾と言えど普通の印刷機と同じようにブロッキングは発生します。乾きにくい、用紙が厚い、ベタが多いなど理由は様々です。
★今までのPODと何が違う?
弊社は創業より富士フイルム(旧富士ゼロックス)とRICOHのトナーオンデマンド印刷機を導入して参りました。
・富士フイルム(旧富士ゼロックス)
Iridesse Production Press、Color 1000 Press、Versant Pressシリーズなど
・RICOH
RICOH ProC7200、9200など
従来のデジタル印刷機(トナーPOD機)では表現することが難しかった、グレーや細かい網点など細部までの鮮明な表現が可能となり、
・エンドユーザー様もデジタルの機械でこんな細かい色が出るの?
・いままで細かい罫線が表現出来なくてオフセットで印刷してたのに、
なんて評価も頂けます。また面内ムラ・色変動を抑制し、印刷本紙への安定した高品質な出力を実現します。従来POD機は菊四(469×318)まででしたのでA4×2丁が限界でした。JetPressは750×585まで印刷できるのでサイズアップのみならず、印刷品質面でもトナーオンデマンド印刷とは一線を画していると思っています。
今回は以上となります。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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