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#2 多様なセクシュアリティについて

現在の社会では、女性が男性を好きになり、男性が女性を好きになることや、自分の出生時の性別や身体について違和感や嫌悪感を持つことなく性別と性自認が一致していることがマジョリティとされています。

ですが、自分と同性の相手を好きになったり、誰にも恋愛感情・性愛が向かないこと、恋愛感情や性愛に対して違和感や嫌悪感を持つこともあります。
また、出生時の身体的な性別と性自認が一致せず、自分の身体や周りからの見られ方に違和感や嫌悪感を抱いている人もいます。このようなセクシュアリティを持つ人を総称して「性的マイノリティ」といいます。

【LGBTQ】とは多様なセクシュアリティのうち「レズビアン(Lesbian) ゲイ(Gay) バイセクシュアル(Bisexual) トランスジェンダー(Transgender) クイア/クエスチョニング(Queer/Questioning)」の5つの頭文字をとった総称です。
LGBTQや多様なセクシュアリティについて「性的指向」「性自認」「性別表現」という3つの側面からお話ししていきます。

◾️性的指向(Sexual orientation)

性的指向とは自分自身の恋愛感情や性愛がどのような人に向くかについてを指します。もちろん、恋愛感情や性愛が誰に対しても向かない人やセックスや恋愛感情に嫌悪を抱く人もいます。

同性を好きになる人のうち、男性同性愛者を「ゲイ」、女性同性愛者を「レズビアン」、両性愛者を「バイセクシュアル」、他者に対して恋愛感情を抱かない人を「アセクシュアル」と言います。

◾️性自認(Gender identity)

性自認とは自身の性別をどのように認識しているか、というものです。

自分を男性/女性のどちらかと認識している人やそのどちらでもないと認識している人、男性/女性どちらとも定義したくない、揺れ動く中で生活している人など性自認というのは人それぞれです。

身体的な性別とは異なる性自認を持つ人たちを広義で「トランスジェンダー」と言い、その中でも
出生児の身体的性別が「男性」で性自認が「女性」の人を「トランスジェンダー女性(Trans woman)」
出生児の身体的性別が「女性」で性自認が「男性」の人を「トランスジェンダー男性(Trans man)」と表現することがあります。

◾️性別表現(Gender expression)

性別表現とは性別や性自認に関わらず、服装やアクセサリー、言葉遣いや立ち振る舞い等をどのようにしたいか、というものです。

よく「女装していないゲイの人っているんですか?」や「スポーティーな女の子ってトランスジェンダーなの?」という質問をいただくのですが、身につけたい物や振る舞いは人それぞれなので、必ずしもゲイ=女装しているではないですし、“異性のような”(そもそも服装で性別を判断すること自体おかしな話ですが)風貌や服装を好むからといってトランスジェンダーというわけではありません。

◾️セクシュアリティは「ひとり一つ」じゃ無い。

上記3つのセクシュアリティは「ひとり一つ」持つわけではありません。
たとえば「身体的な性別は男性で性自認は女性のトランスジェンダーだけど、好きになるのは女性」という「トランスジェンダー女性でレズビアン」という方もいます。

「身体が男なんだから、そのまま女性と恋愛すれば普通じゃん」

と思うかもしれませんが、この人にとっては自分が男性と認識されたり、男性として生きていくことは辛く苦しいもの。自分は女性として、女性を好きになり恋愛関係を築くことが自分のあり方なのです。

◾️《SOGI》について

このように、多様なセクシュアリティは「LGBTQ」という限られたセクシュアリティの頭文字では収まることがありません。そのため最近では「SOGI(Sexual orientation&Gender identity)」「SOGIE(Sexual orientation&Gender identity& Gender expression)」という表現をすることも増えてきました。

◾️まとめ

どんな人を好きになるか、自分をどの様に認識しているか、自分をどの様に表見し、どう見られたいかは人それぞれです。
決めつけることなく、フラットな目線で「性」や「恋愛」について考えていけるといいですね。

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