40代終盤になって両親に発達障害ASDボーダーであることを伝えた

海外赴任の打診によりパニックになった僕は、理恵に続いて、ついに両親にも伝える決意をした。

前から、サラリーマン生活が合わない、とか、耳鳴りや偏頭痛などの不調が体に現れてきているなどの話は、小出しに両親に伝えてきていた。

ただし、両親ももう70代後半。いまさら都会でサラリーマンを25年やってきた息子が、障害のボーダーラインだと言われても、果たして理解してもらえるのか、さらには高齢の身に心配をかけてしまうのではないか。

とくに父親は、昨年交通事故を起こし、車を廃車にし、また体にもダメージを負って、リハビリの最中である。

そんな父親をケアしている母親にもストレスが溜まっているであろう。そんな中で、こんな大きな爆弾を投げ込んで良いのか、僕だって悩んだが、そんな悩みを上回るパニック状態に僕はいた。

3年前に受けた発達障害ASDの心理検査の事は言っていなかった。当時は、誰にも言わずに1人で抱えて墓場まで持っていくものだと思っていた。

でも、検査結果の紙は大事には取ってある。そして、今回でた適応障害の診断書もコピーは取ってある。

まずはいつも連絡をとっている母親にメールで診断書を添付して送った。

診断名は適応障害だ。でも診断書には、適応障害の背景として、「自閉スペクトラム症による対人コミュニケーションの障害等の影響があるものと考えられる」と記載がされている。

これで、発達障害ASDのことが完全に両親には知られることになる。

どういう反応を示すのか。自分の息子が障害としって泣き崩れるのか、そんなドラマのようなイメージも頭をよぎった。でも母親から帰ってきたメールは、短かった。

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