見出し画像

環境には適応できると分かった話

たくさんの不安と期待を抱えてアメリカに来て、ようやく2週間が過ぎた。

不安と恐怖でホームシックになり毎日泣いていた私であったが、人間ってはやり環境に適応できる動物なのだ。鳴り響く銃声のような音にも慣れ、そこら中にいるCrazy peopleにも慣れ、大嫌いだったカラスの近くも勇気を出せば横切れるようになった。店の店員さんに英語で話しかけることにも慣れたし、冷蔵庫にある食材で3食作ることにも慣れた。

こんなの乗り越えられるのか―!?と思っていた、アメリカ滞在に必要な手続きも、ひとつづつ乗り越えることができてきた。日本人の方に対応していただくため往復2時間かけてSFダウンタウンに向かって銀行の開設を行い、会社の方のつてで長期滞在先を決定し、運転免許の筆記試験にも合格した。ワクチンも1回目の接種を行い、2回目の接種も予約した。次のステップは車の実技試験を受けて運転免許を取得し、車を購入、そして、アメリカ滞在に必要なSSN番号(日本でいうマイナンバーのような番号)を取得することだ。ひとつづつ乗り越えることで、自分の不安要素も段々と取り除かれる。

そしてオンラインの交流会を通して現地の友達もできた。そこで仲良くなった人たちがハイキングを企画してくれ、実際に皆で会いカリフォルニアの山をハイキングしに行った。特に仲良くなった友達は、サイクリングやビーチ、遊園地や科学館などあらゆる場所に私を連れて行ってくれ、「アメリカは怖いだけの国じゃない、こんなに楽しくて、美しくて、魅力的な街なんだ!これがカリフォルニアだ、アメリカだ!」と心から感じることができた。

人間は環境に慣れることは可能であると思うが、それには人の力が非常に大きい。結局私一人だったら、最初に不安と恐怖を抱いていたころから何も変わっていなかったと思う。会社の方に長期の滞在先を教えてもらったり、免許の取得の方法を教えてもらったりしたことで、ようやく自分で動くことができたし、現地の友達がサンフランシスコ周辺の街に連れて行ってくれたおかげで私はアメリカの素晴らしさを知ることができた。

新しい環境で新しい生活を始めることは非常に大きなストレスを伴うと思っている。その大きなストレスを取り除くには、毎日一歩、いや半歩、もっと少なくてもいい、ちょっとだけでも物事を前に進めることなのではないかと思う。新しい環境下では、「今日、これを終わらそう」と思うことでさえ精神的な負担になる。そんなときは無理をせず、「今日は、〇〇を終わらせるための書類をそろえることができれば自分は天才」なんて思いながら、ほんのちょっとだけ行動する。そうすれば、昨日よりは若干パワーアップした今日が送れる。そしていつかその不安や恐怖が段々と取り除かれると思う。

まわりの人に助けてもらいながら、昨日より若干パワーアップできるよう今日を過ごし、いつかは自分が誰かのために行動できるように、生活していきたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?