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絵師の祖父のこと

昨日たまたま京都市立芸術大学(京都では市芸と呼ばれています)の日本画の話を聞いたのですが、染料を石探しからするとか。すごい。
現代アートも素敵ですが、日本画もう少し光が当たってほしい。

着物の絵を描く人も減っています。
日本画の基礎が必要となるため、昔は住み込みで弟子入りして習得していたのですが、現在そんなことは難しいですしね。

私の祖父は絵師で着物の下絵を書いていていました。
とても華奢で体が丈夫でなかったので伏せていることも多かったのですが、
器用な人で絵はとても繊細な感じの画風でした。
先日なかなか整理できず増える一方の草稿の中から、
祖父が面相筆で描いた東海道五十三次の絵が大量に出てきて、父がとても喜んでいました。

作ることが全て!の人は、今の時代に必要とされる認知や承認に気がまわらない人も多くて、アピールの力が強い人や大学など組織には敵わないこともあるんですよね。そもそも「知ってもらいたい欲」が少ない。
生業なので意識しない、好きなものを作ることで自己完結してしまうみたいな感じ。職方はこうした人が多いです。だからこそ他の職と重ねていいものができるのですが。

京都の美は職人が作ってきたし、今もこれからもそれは変わらないと思います。








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