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#30 伴奏形によくある形(バス+内声のハーモニー)を立体的に演奏するためのポイント

こんにちは、さいりえです。

今日のnoteでは、左手の伴奏形によくある形

・バス(単音 or オクターブ)…おもに1拍目

・内声のハーモニー…弱拍、いくつかのリズム

を組み合わせたパターンの演奏について。

以下の2曲を例に挙げています。

例1:ベートーヴェン ピアノソナタ第16番 Op.31-1 第1楽章 提示部第2主題

スクリーンショット 2020-01-18 16.05.02

例2:ショパン 練習曲 Op.10-5『黒鍵』 冒頭の4小節

スクリーンショット 2020-01-18 16.08.11

(楽譜画像はIMSLPより引用しています)

このような伴奏形を立体的に演奏し、和声感やテンポ感、空間や奥行きをつくり、その上で歌うメロディと伴奏がお互いに生き合うためには?というポイントでお話と演奏していきます。

伴奏形のポイント① パート・楽器の違いを考えて、頭の中で組み立てる

左手で一緒に弾く伴奏形ですが、実際には

・バス
・内声

言い換えれば

・チェロやコントラバスの支え(ハーモニー、リズムの面で)
・ヴァイオリンやヴィオラで奏でるハーモニー

のように、違う役割がありますね。

それぞれの楽器が、役割をもってアンサンブルしている音楽像を思い描きます。

伴奏のポイント② それぞれのパート、役割の特徴を弾き分けていく

各パートは、

・呼吸
・音色
・次につながる音はどれか?という、道筋
・発音、タッチの種類
・音の響き方のイメージ
・キャラクター

など、いろんなものが違います。

楽譜上では、ひとつのへ音譜表にまとめて書いてありますが、同じように一色で弾いてしまわず、それぞれのパートの特徴を弾き分けることが大切です。

一人で、一本の腕で弾いているけれど、実際には複数の人が演奏しているというイメージですね。

それぞれの人が、役割、思いをしっかりもってそれを実現できるように練習していきます。

伴奏形のポイント③ 体の使い方を変える

バスと内声は、同じ体の動きや腕の使い方をするのではなく、違うイメージを持ちます。

同じように腕や指を動かしてしまうと、平たんな演奏になってしまいますし、硬い音、硬い音楽になってしまいます。

バスはゆとりをもって腕を準備し、

・十分に響かせられる体の準備とともに

・実際の音価よりも、長くゆったりと響かせるつもりで打鍵する

・音楽全体を包み込むように

バスは跳躍することが多いので、こちらのnoteもご参考になさってください。

内声は、指のバランスやてのひらの支えを大事にして、和声の響きを聴きながら整えます。

また、リズムやキャラクターも表現できますね。

実際の体の動きは、この後の動画でご確認ください。

参考動画(約8分)

ここまでのポイントを動画で解説・演奏しています。

実際に例にあげた、ベートーヴェンのピアノソナタ第16番とショパンのエチュードOp.10-5「黒鍵」の一部を紹介しています。

ミニポイント動画となります。どうぞご覧ください。

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