#170 【第2回】 ベートーヴェンのソナタ、どの曲からやるのがオススメ?
こんにちは!さいりえです。
今日は、ずいぶん前にこちらでお話しました、「ベートーヴェンのソナタに取り組む順番」の第2回をやってみようと思います。
第1回はこちらです。
上記noteでは、第1番、第5番、第10番をご紹介しました。
このnoteでは、1,5,10番をすべて、もしくは1〜2曲弾いて、
・ソナタ形式の仕組み
・ベートーヴェンの音楽
・古典派の音楽
・そのほかあれこれ…
を「すこし経験できたかな?」と思えた後、どの曲にどのような意識で取り組むと良いか?無理なく発展して経験、学習ができるか?という視点でお伝えします。
とくに
・各曲の特徴
・学習、演奏のポイント
・どういう人にオススメか?
などの視点でお伝えしていきます。
もちろん、個々の方の状況、実力、目標等によって選択肢は異なります。あくまで一つの例として捉えていただければと思います!
けっこう長くなりましたので、必要なタイミングでゆっくり何度か読んでいただければと思います!
ベートーヴェンのソナタ。3曲目、4曲目には何がオススメ?
前回のnoteのように、まずは1番、そして5番や10番に取り組んだ方へ。
次にオススメしたいのは
第6番、第8番、第9番あたりです。
そして、さらに先を言いますと、
2番、7番、11番あたりでしょうか。
これで、初期のソナタについてかなり経験できます。
良いタイミングで中期のソナタも経験していって良いと思いますが、ある程度初期のソナタの基本を知ってから中期の曲に触れることをオススメします。
「初期と中期以降で何が違うのか?」「ベートーヴェンはなぜこのように作ったのか?」ということを、より考えられるようになります。
全楽章やるべきか?
各ソナタのお話をする前に、こちらのお話。
全楽章やるべきか?と聞かれましたら、「やった方がいい」です…ね。やっぱり。
ソナタは全楽章で一つの作品です。
しかし全部全楽章、丁寧にしっかりと…となると、数ヶ月かかることもあります。
その後の目標や予定に合わせて臨機応変にされたら良いと思いますが、
少なくとも、1〜2曲は全楽章やりましょう!!
また、予定の関係などで1楽章しかちゃんと練習できなさそう、というときも
・全楽章音源を聴く
・ばっちり弾けなくても良いので、ざっくり音を出す、譜読みだけする
など、少しでも触れていくことをオススメします。
ベートーヴェンソナタ選曲シリーズ第2弾★各曲のポイント
ではここからは、6番,8番,9番の各曲についてお話していきます。
まず、全体の共通点。なぜこれらの3曲が、第二段階に選ぶ曲として適しているか?ですが、それは
などの理由、要素です。
それでは、各曲の
についてお話していきますね。
ピアノソナタ 第6番 Op.10-2
軽やかでちょっとユーモアのある、魅力的な第6番。
特徴として、
・ベートーヴェンのソナタで重要なポイント、”対比” が特徴的に現れる
・提示部はモチーフや構造が頻繁に変わる
・展開部は長い息で発展していく
・展開部の終わりで、再現部の第1主題にあたるべき部分が突然転調して出現する(イレギュラー)
などがあります。
モーツァルトのような歌唱的なメロディではなく、いかにも「動機」というベートーヴェンらしい短い断片がたくさん発展、展開されていくのが面白い曲ですね。
そんな中にも伸びやかなメロディは出現しますので、その対比もポイントです。
(冒頭はあまりメロディらしくなく、5小節目から長いメロディがあるのも面白いなぁと思います。)
また、かわいらしい軽やかな音色が合うような場所と、一点してとても分厚く豪華な響きになるところも対比が大きいです。
この場合、ただの「弱い音」「強い音」ではなく、楽器の種類や人数、特徴をイメージする方が良いですね。
これだけで、大きさ以外の多くの要素が変わります。
どのソナタもそうですが、「これは何の楽器だろう?」「どんな響きだろう?」と考えて取り組むことも大切です。
キャラクターの弾き分けや練習については、前回のnoteもご参考になるかと思います!
そういえば最近6番を弾いた動画がございますので貼り付けておきます・・・途中までです。
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