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TES学芸1日目

◆こんにちは。小学校教員のねこぜです。子どもを連れてTokyoEducationShow!!に参加してきました。とても暑かったのですが、これは子連れで行って正解でした。子どもが「楽しかった」と言いながら帰る姿を見て、本会の目的を達成できたなと感じています。保護者の立場で参加しましたが、教員という立場で学びのアウトプットをしておこうと思います。


1.オープニング+世界一楽しい科学の授業

 オープニングの総合MCはお笑い数学教師芸人のタカタ先生。初めてお会いしましたが、さすがのお笑い力でした。九九のおさらいをしようということで、

 さんいちが「さーん!」、さんにが「ろくー!」、さざんが「きゅー!」、サザーン?「オールスターズー!」
 ごさん「じゅーごー!」ごし「にじゅー!」ごごのー?「こうちゃー!」

 子どもはこういうの好きですよね。ユーモアがあると九九の学習も苦にならないだろうなぁと感じました。

 次に、サイエンスライブということで市川元気さんが登場。テレビや動画でしか見られないような迫力のある実験を見ることができました。ただエンターテインメントとして楽しませるのではなく、学びのコンセプト、裏のねらいがありました。それが「だまされない」でした。
 例えば、今回、味覚や嗅覚をテーマにした実験で使われたスクラロースという物質。似たものにアスパルテームという物質が存在します。人工甘味料にも使われているものです。このアスパルテームには発がん性があるとニュースやインターネットなどで一時期大騒ぎ?になったそうです。(私はそれすら知りませんでしたが…)さて、ここで何が問題かというと「発がん性」という言葉に人びとは踊らされたことです。発がん性の「高さ」でいうとアスパルテームは焼き魚より下、勤務のシフト表(毎日働くこと・毎日学校に行くこと)より下であると示されています。大事なことは、それが事実なのかどうか確かめること、どの程度なのか比較すること、これは科学を学ぶ上でも大事な視点であると学びました。

 また、市川元気さんの他に、少年漫画『ドクターストーン』の科学監修をされているクラレ先生の話も印象的でした。実験の合間に遊んだりふざけたりしているように見えるけれど、そこには「これはやってはいけない」というこれまでの学習と経験があるからこそこうした行動をすることができる。失敗もするし、小さなことから、安全を確保しながら絶えず実験に挑戦するお二人の姿は学びの姿勢そのものだと感じました。膨大なインプットがあるからアウトプットができる。この一言に尽きます。

2.事実は1つ?!言葉のヒミツ見つけ隊

 次は、国語の学習で、講師は山口育恵先生です。ロイロノート、ChatGPTを活用した授業でした。「一つの出来事を二人の違った視点で読む」という光村図書6年にある『帰り道』が想起される授業でした。今回使われた物語文がChatGPTによるものだというのが衝撃でした。なるほど学ばせたいねらいに合わせて文章を作成するということです。Aの視点で書かれた文章を読むグループ、Bの視点で書かれた文章を読むグループに分かれて活動していきました。このグループ学習で生きるのがロイロノート。今回の物語中にある文章は「事実」なのか「解釈」なのかを判断し、ベン図に付箋を貼っていくという流れでした。1つ1つの文章を吟味していく過程で自然と対話が発生していました。

 普段何気なく読む・書く・聞く・話す文章には事実や解釈が複雑に入り交じっていることに気付かされました。言葉は複雑です。相手と良好な関係を築くためにも言葉、文章、事実、解釈を少しでも意識していけるとよいのでしょう。

3.ボール型ロボットでダンスパーティーを開こう!

 ラストは岩本紅葉先生による図工です。先週、授業てらすで発表されたことと同様の内容だったそうで素晴らしい学びができました。プログラミングでも、直感的な指の操作でも動くボール型ロボット。そこに紙コップやプラコップを被せるだけで創造力が掻き立てられます。今回は自由に創作でした。動物園や水族館などのテーマがあっても面白いのかなと思いましたが、サンタクロースやスフィンクスなど様々な作品が自由に動く様子は見ていて面白かったです。

 まずは5分間、ロボットを操作する時間を設けていたのがポイントだと思いました。子ども達はまず触りたい、動かしたいという欲求があったでしょう。その欲求を満たしながら、ではこのロボットをどんな作品にしようかと少しずつ考える時間にもなったはずです。我が子を見ていると、最初はフクロウにしよう、4歳の下の子はパウパトロールのマーシャルにする!と言っていましたが作っていく過程でどんどん変わっていくんですね。これがいいのだろうなぁと思います。「フクロウにするんじゃなかったの?」なんて決して言わない。課題や目標は適時変えていいと思います。


◆ざっと書きましたが、どれも素敵な時間でした。子どもの集中もたないかなぁとも思いましたがあっという間でした。楽しい時間はあっという間、をまさに体現されていたイベントだったのではないでしょうか。これが無料だなんて…ありがとうございました。学芸大の先生にも途中お会いでき、挨拶することができました。感謝です。

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