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映画やドラマに学ぶ

バズ・ラーマン監督の『エルヴィス』を観ました。
平日だったのにご老人のお客様いっぱいで板橋の劇場は超満員!びっくりでした。
しかし睡眠時間4時間で行ったので、この2時間40分もある映画に耐えられるかめっちゃ心配であったのですが、杞憂でありました。
子供の頃、黒人たちと一緒に育ったエルヴィスが、黒人差別による表現規制を打ち破って信じる音楽を熱唱し、その魅力に女性客があられもない姿で狂喜しまくる冒頭の激しい演出で一気に物語に没入されられ…
その勢いで、晩年の…薬でエルヴィスがボロボロデブデブになってしまい、マネージメントで操られる…割と観たくない残念な後半部分までも見れてしまったのでした。
前半のかつて観たことないほどにカットを目まぐるしく繋いだ映像編集はドラマを超えたパワーに溢れ、音と映像の洪水のようで、物語性は薄いのに圧倒されます。
そこだけでも観る価値がある映画です!

ただまあそんな感じで正直、エルヴィスののし上がってゆく2時間くらいまでだけが面白い映画ではあったのですが、冒頭さえ面白ければ結構最後まで楽しめちゃうのが物語というものでしょう。

そして今日は絵を描きながらアマプラでもう直ぐ終了(7/22終了)ということで、傑作と噂のドラマ「グッド・ドクター」を慌てて一気に6話まで観ていたのだけれど、これも素晴らしいドラマでした。
サヴァン症候群の主人公なので、天才ではあってもコミュニケーションが苦手な自閉症キャラであり、視聴者に好きになってもらうのが難しいはずなのですが…過去を上手く見せて彼の目的意識(動機)をしっかり見せたり、口数少ない中でも協調性がないが故の真理を語る事ができてたりで、しっかり掴みに成功していて流石の出来と思いました。

漫画描きの皆さんも自分の作品描く時は、冒頭をいかに面白くするかに体力気力の7割、8割くらいは使っちゃっていいと思います。
まず最初の数ページで心を掴まなきゃ、もう読んではもらえないんですから。
オープングで勢いのある愛すべきキャラと物語がどこに向かうかというゴール設定をきっちり示すことができれば、途中で多少つまづいたとしてもかなりの可能性で終盤まで読んでもらえるってもんです。

物語の入り口、大事にしましょう!


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