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漫画家の徹夜はアリかナシか?(9月14日刊行漫画演出技法書『カタルシスプラン』外伝110)

「やっぱり徹夜するんですか?」漫画家というと「徹夜」がキーワードのように出て来ますよね。原稿が〆切に間に合わなくなりそうで徹夜する…それをネガティブに捉える場合も多いと思いますけど…でもそれ、さぼっててそうなるような漫画家は稀だと思います。寝る間も惜しいので寸暇も惜しんで頑張っちゃうんですよね。

僕は計画的に描くし、落すこともないけれど睡眠はよく削ります。寝る時間もったいない時があるから。乗ってる時の一時間は乗ってない時の三時間に勝るからです。時に命削られる実感はありますけどね。それで益々魂こもったりもあるんで。その分はバランスいい食事とか運動とか他で健康に気をつけます。

健康あっての職業だから、規則的に寝るという考え方も立派だし、たとえ健康損なう可能性あっても作品にありったけを注ぎ込むことも時に大事。凄い減量をするボクサーと普段から節制するボクサーのどちらが偉いか?という話は昔からあるけれど…答えは、どっちも勝ち続ければば偉い!なんですよね。

連載はじめたばかりのジャンプ作家なんかはほとんどの人が普通にほとんど寝ないで命削ってチャンスに全力注ぐし…徹夜しないで原稿完成させる方が偉いというのはちょっと違うと思うんですよね。人生最大かもしれないチャンスには死力を尽くしてもいいでしょう。

手塚先生や石の森先生は寝ないで描いて、短命であったかもしれないけれど、誰よりも…世界最多の作品数を残してるんですよね。きっと恐ろしく充実した人生であったことでしょう。

 より凄い作品を描くため現代ではアスリートのような自己管理も大切ではありますが、創作のエネルギーはそうそう枠にはまってくれないもんだと思います。

結局のところ徹夜しようがしまいができあがった作品が全てですよね!

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