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続・味覚嗅覚に翻弄されるアリス

アリスは彷徨い続ける

もう4ヶ月が過ぎた。
味覚嗅覚障害になり1ヶ月後に甘みが少しわかるようになった。だいたい80%がそのくらいで治るようだ。あー良かった! もうじき治るんだ。

不思議な紅茶パーティ

匂いも少しづつ分かるようになると、味も少しづつ改善し始めた。
そう思っていた。
サラダの味は分かるけど、メインの味は分からない。味が濃いほど分からない。
カレーなんかちっとも分からない。
「こんな辛いの、よく食べれるね!」
家族に言われてそうなのかと思う。
「味が濃いと分からないんだよね」
って言うと周囲は怪訝そうな顔をする。
私だって意味わかんない。
なんでこんなヘンテコなまだらな味覚。
分かったり分からなかったりと余計にややこしい。日によって変化するし。
それでも、リハビリだと思って分からなくても食べることに挑戦していく。

楽しみにしていたワインも悔しいばかり

正体のないウサギを追って

病院へ通っている。
数少ないBスポットの治療をしているところだ。
正直すごく痛い。初回は終わって1時間くらい涙が出て車を出せなかった。
効果はすぐに出るものでもなく
「5回はやってみましょう」と言われ通った。
6回目のときに「治らない方もいます。」と言われた。受け入れるしかないのだ。お医者さんも誠実に治療しているのだ。

誰かと食事するのが苦手になった。
「ごめんね。味わからないんだ。」
「匂いわからないから、」
何度も繰り返す、この言葉。

視覚で楽しめるものをと家族が贈ってくれた
クリスマスプレゼント

元の世界に戻りたい。
正体の見えないウサギを追って
まだまだ走り続ける。

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