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外国語を覚えると言うコト。

突然だが、僕の現在の英語のレベルは英語圏なら1人で不自由なく行動できて、自分の意思が伝えられて相手の言っていることが分かって、ちょっとした雑談が出来るレベル。


ここで言ってる外国語を覚えるということはその程度のこと。
英検1級とかTOIECで800点以上を目指すとかそういうレベルじゃない。
日常的なコミュニケーションが難なく行えるレベル。

まずコレを前提に話を進めたいと思う。

時は遡って何年か前にフリースキーの専門誌雑誌のコラムを依頼されたことがあった。


現在は休刊となってしまっている、日本唯一の専門誌FREESKIING

依頼されたコラムの内容は「日本のフリースキーヤーの競技力を上げるために必要な要素」っというものだった。

僕はもともとガッチガチの競技者であり、頭の中も合理的に技を取得し大会ではクレバーに上位に取るそういう選手だったという点と、過去にもHOW TOなどをいくつもリリースしているという経歴があったので、編集部の人たちも技術的な部分や練習の取り組み方や戦略的なものの内容を期待していたのだと思う。

なんとなく相手の求めている意図が分かってしまうと、ココはあえて逆張りで行ってみるか!

っと性格の悪さが出てしまうのがどうしようも無いところだが、このアンチテーゼ的な根幹の部分は自分のサガであり中々変えられない。


結局、僕はコラムで何を書いた内容は単的に言うと

「外国語を取得しよう!」

これだった。

一応外国語を取得することで競技力が向上するエビデンス的なものを実体験や、周りの友人の経験とともに書いた。

日本国内にはフリースタイルの競技者が満足に練習できる環境が整備されておらず、現状だと国外の環境へ行かなければまともな練習はできない。
若年層の育成だけなら国内でもなんとかなるが、強化となると国内の環境だけで競技力の向上を目指すのはどう考えても限界がある。

大会会場に設営されるライダーズラウンジ。大会前のアップやミーティングはもちろん
各国のコーチや選手と情報交換をするコミュニケーションの場にもなる。

どれくらいの練習環境の差があるかというと。
日本の公立中学のサッカー部の練習環境と、レアル・マドリードのユースチームの練習環境くらい差がある。

そもそもこの競技の本場は北米。

っとなると当然現地でのコミュニケーションは英語。
もしくはヨーロッパであればドイツ語も出来たら尚よし。

また、英語でのコミュニケーションが問題なくできるレベルまで到達していれば、現地で同じ競技の友人を作りホームステイやカーシェアなどで海外での素敵な練習環境を切り開くことも可能である。

サポートしてもらっている板メーカーのBOSSに
新しい板のコンセプトや要望を伝えるときはもちろん英語が必要。

僕は23歳で初めてニュージーランドに練習で行った時、僕の英語レベルは中学英語レベルだったが、なんだかよく分からないうちにヨーロッパ系の友人がたくさん出来ていた。

その中で、ヨーロッパの練習環境の素晴らしさを聞きホームステイしていいから一緒に練習しようぜ!っと誘ってもらった事もあったのだが。

言葉が不自由な状態で、全く土地勘のないスイスにホームステイ。
これはハードルが高すぎるっと思い結局びびって断念。

なんともみっともない話だ。
アスリートならそこは行って良い練習環境の道を切り開けよっと。

結局そんなレベルの行動力だったから、国内では良いポジションでも海外に出れば成績は鳴かず飛ばずだったのだろう。

この辺の思い切った行動ができないあたりが自分の弱さなのだ。
そしてその弱さのきっかけになってしまったのは言葉によるコミュニケーション能力の低さだ。

言葉によるコミュニケーション能力の低さは、アスリートとして自らの好機を潰し、それは結果として競技力を上昇させる可能性が失われる。

コラムではそれを伝えたかった。


予想通り編集部の風当たりは強かった。
期待していたものと全く違う内容のものが来たのだからそりゃそうだろう。
担当の編集部の人は僕の伝えたい内容を理解してくれたのだが、周りはどうもそうでは無いらしい。

最終的に僕のコラムは編集部からの圧を全て押し退け、なるべく本質的な部分については変更のないようにして無理やり校了となった。

コラムについては一部の層には刺さったらしいが、技術論とかを期待していた人たちはガッカリしたろうな。

ただね。
技術論とかは日々どんどんアップデートされていく。
対照的に外国語を覚えるということのメリットは不変的なものだと思っている。

これからの若い才能のある競技者が、テクニカルな練習ばかりでなく。
少しでも外国語を覚えてグローバルな環境の可能性に気が付いてくれれば良いなと強く願う。

今日はなんだか、ちょっとお堅い感じなりましたがこの辺で。

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