見出し画像

渋谷区立松濤美術館「サラ・ベルナールの世界展」ほか

2020.01.10-21 訪問

授業がほとんど終わったのであちこち行ってきました。今回は4つ紹介します。

ワタリウム美術館「フィリップ・パレーノ展」

前々からちょっと気になっていた美術館です。思ったよりこぢんまりしていて、思ったより不規則な展示空間でした。普通の美術館の無味乾燥な、言い換えれば作品の良さだけを来館者に伝えるような空間ではないという点で展示を作るのが難しそう(素人並み)と思いましたが、そこはさすが、空間の良さを上手く活かして展示がなされていたと思います。声を響かせ、水の音を聞かせ、呼応するように光が明滅させる作品それぞれだけでなく、空間も含めてひとつの作品のように感じました。ちなみに作品群は外の気候と連動するそうです。寒かったので断念しましたが、いつまでも観ていられたと思います。

画像1

ワタリウム美術館「フィリップ・パレーノ展」開催概要
会期: 2019年11月2日(土)~2020年3月22日(日)
開館時間: 11時より19時まで[毎週水曜日は21時まで延長]
休館日: 月曜日(11/4, 12/30, 1/13, 2/24は開館)、12/31-1/3 は休館
観覧料: 大人 1000 円 / 学生[25 歳以下]800 円
 小・中学生 500 円 / 70 歳以上の方 700 円 
 大人2人 1,600円 / 学生2人 1,200円 
 フィリップ・パレーノ Pass 1,500円

21_21 DESIGN SIGHT「㊙展** めったに見られないデザイナー達の原画**」

文字化けしているかもしれません、”マル秘展”という展示です。ベネッセのロゴなど、デザインの世界の第一線で、私たちに馴染みのある様々なもののデザインを行っているデザイナーたちが、何を使って何を考えどのようにデザインを生み出しているかを、道具やスケッチ、ボツ案までいろいろ観ながら感じることができました。この展示物が本当にいろいろあって、手帳や日記など、かなりプライベートなモノもあって、よく展示できたな、と思ったのですが、この積み重ねが目に見える形で示されるからこそ、デザインは一朝一夕でできるものではなく、苦労して生み出されたその作品を盗んではならない、と思えるのでしょうね。

画像2

21_21 DESIGN SIGHT「㊙︎展 めったに見られないデザイナー達の原画」開催概要
会場: 21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー1&2
会期: 2019年11月22日(金)~2020年3月8日(日)
開館時間: 10:00 - 19:00(入場は18:30まで)
休館日: 火曜日(12月24日、2月11日は開館)、年末年始(12月26日 - 1月3日)
観覧料: 一般1,200 円、大学生800円、高校生500円、中学生以下無料

渋谷区立松濤美術館「サラ・ベルナールの世界展」

ここ本当に"区立"の"美術館"なの?と疑ってしまうような、高級感溢れる外観と内装の美術館です。女優サラ・ベルナールに焦点を当てた展示で、前半は彼女の女優としての人生をなぞる展示がされているのですが、後半からは彼女の庇護を受けたミュシャやルネ・ラリックの作品が中心となっています。その内容は区立のものとは思えない充実ぶりでした。ミュシャの作品は最近よく取り上げられていて、私も何度かその美しさを拝みに行ったのですが、特にポスター系について作品の背景と意味がきちんと頭の中に入ってきたのはこの展示が初めてです。展示の文脈によって伝わってくるものが全然違うことを実感しました。

画像3

渋谷区立松濤美術館「サラ・ベルナールの世界展」開催概要
会期: 2019年12月7日(土)~2020年1月31日(金)
開館時間: 午前10時~午後6時(金曜のみ午後8時まで)
休館日: 月曜日(ただし、1月13日は開館)、12月29日(日)~1月3日(金)、1月14日(火)
観覧料: 一般500(400)円、大学生400(320)円、 高校生・60歳以上250(200)円、小中学生100(80)円
 *( )内は団体10名以上及び渋谷区民の入館料
 *土・日曜日、祝休日は小中学生無料
 *毎週金曜日は渋谷区民無料

ARTIZON MUSEUM「開館記念展『見えてくる光景 コレクションの現在地』

先日オープンしたばかりのミュージアムで、ブリヂストン美術館がリニューアルしたものです。日時指定予約制、大学生無料という珍しい運営形態をしています。建物はただ綺麗なのではなく、床の色や壁の素材などでかなりのこだわりが見えました(これについては解説コーナーがあります)。この展示では、石橋財団の持つ膨大なコレクションがテーマに沿って展示されています。展示物は、古代から現代まで、絵画から彫刻まで、本当に多岐に渡っていて驚きました。全部じっくり見るのは大変でしたが、飽きずに楽しむことができたと思います。これからこの美術館がどのような展示を行なっていくのか楽しみです。

画像4

ARTIZON MUSEUM「開館記念展『見えてくる光景 コレクションの現在地』」開催概要
会期: 2020年1月18日(土)~2020年3月31日(火)
開館時間: 10:00 〜 18:00(祝日を除く毎週金曜日は20:00まで)
休館日: 月曜日(祝日の場合は開館し翌平日は振替休日)
観覧料: ウェブ予約チケット 一般1,100円
 当日チケット(窓口販売) 一般1,500円
 大学生・専門学校生・高校生、中学生以下無料
 ただし前者に関して、ウェブ予約しない場合は当日チケットの購入が必要

春休みはこれからです。いろいろ観ていきたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?