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いつまでも若い人→常にフレッシュな人

今回は、私の先生⁈のことをちょっとご紹介。

今、月に1回、三重の若者3人とリモートでブレスト会をしているのです。

知り合ったきっかけは、私がちょっとお手伝いをしている地域創生サポート活動「ふるさと名品オブザイヤー」 。
この活動の一環として、毎年地域創生活動をしている方を表彰する制度があるのですが、以前、三重県桑名市の活動を私の方で推薦させて頂き(この時は地方創生大賞を受賞!)その後、近況報告連絡を取り合ってはいたのですが、最近、改めて色々とお話をするようになったのです。

そうするとですね、面白いのですよ、話の内容が。
非常に僭越ながら、以前会った時よりとても成長していて。
最初は、私の経験を少しでも彼らの役に立ててくれれば、なスタンスで始めたのですが、実際は、こちらの方が勉強させて頂いております!な感じです。
そんな彼らの活動をちょっと紹介させて頂きます。

まずはこちら「さかさま不動産」

何が“さかさま“かというと、サイトをご覧頂くと分かるのですが「こんなこと出来る不動産物件ありませんか?」という借りる側のニーズが載っている不動産情報サイトなのです。
普通は「こんな不動産物件ありますよ、借りる人いない?」というアプローチだと思うのですが、ここは逆。
「貸してくれる人いない?」というコミュニケーション設計なのです。
ご存知の方も多いと思うのですが、現在「空き家」は大きな社会課題となっています。
大家さんの中には、タダでもいいから借りて欲しい、という方もいます。
家は人が住んでいないと傷んでしまいますから。
このさかさま手法、最初に「こう使いたいのですが」と使い方を開示して、大家さん納得の上で契約するので、後々に「そんな使い方するとは思っていなかった」と揉めることや物件を決めた後に使い方の交渉をする手間も無いわけです。
なぜこの活動を始めたの?などの話をしている時に聞いた言葉で、私がなるほど!と思ったのが、
「これからは、“誰かこの課題を解決出来る人いませんか?“というコミュニケーションだと思うんですよ」
課題を解決した形で世に出すのではなく、課題そのものを世に出す。
そうすると、それを自分の活動のテーマにしたり、それを自分の課題と照らし合わせて双方の課題の同時解決に繋げたりということが起こる、と。
「人って“課題を解決してあげたい“という欲求を持っているんですよ」とも言っていました。

なるほどね〜。
これからは「困っていること」の可視化と提示が、社会課題の解決においてもビジネスメイクにおいてもとても重要なコミュニケーションのポイントになるのかも!と思いました。
ついつい「こんなこと出来ます!」と自分の“出来る“をアピールしがちな昭和生まれは、「困っている」を出すことに躊躇して痩せ我慢?をしてしまうことが多いのですが、これからは逆だな、と個人レベルにおいても思いました。

そして、もう一つ。
最近のブレスト会からお付き合いの始まった桑名市の“いきものクッキー専門店!“「kurimaro collection」さん。

こちらも百聞は一見に如かずで、まずはサイトを見てもらうのが良いのですが、なんと言っても“かわいい“です。
このいきものクッキーを作り始めた動機、そしてそのスタンスが面白いのです。

そのキーワードは、「動物への愛」と「アート作品」

一般的に考えると“かわいいクッキー“への辿り着き方は、「クッキーが好きだからクッキー屋さんをやりたい!かわいいクッキーが売れそうだな、よし、動物だ!」ではないかと(ちょっと偏った考え方かもですが)思うのですが、これがほぼ真逆なんですね、話を聞いたら。
「動物が大好き→様々な動物の各々の魅力を生かした作品を作りたい→何で作ったらいいのだろう?→“クッキー“という表現がいいかも⁈→よし、クッキー屋さんだ!」
という流れだそうです。
アートされる方が、それを油絵で表現するのか?粘土彫刻で表現するのか?と自分に合った表現ジャンルを選ぶのと同じ感覚で、“クッキー“を選んだんですね。
各動物の魅力を“かわいい“という表現コンセプトで伝えていく、と。
うーむ、面白い。
作品は勿論素晴らしいのですが、そこへの至り方が面白い。

「さかさま不動産」も「kurimaro collection」も、その発想のベースになっているのは純粋かつ柔軟なスタンスだな、と思います。

ここ、オッサンとしては重要なポイント!
ある程度経験をして来てしまうと、ついつい、その経験をベースに物事を考えてしまいがち。
勿論、その経験は貴重で有用なものなのですが、あくまでツール。
よく言われる“手段の目的化“と同様、ツールが最初にありきで発想をしていくのは、逆にこれまでの経験を有効活用することの妨げになるな、と最近思うのです。

“いつまでも若い人でいる“ではなく、“常にフレッシュな人“でいたいものだな、と。
歳を重ねたからこそ、教えるだけでなく教わる、を。

これを忘れずに、少しでも実践していきたいと思います。

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