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おでんを作るとピノりたくなる

寒い日は条件反射的におでんが食べたくなる。そんな冬の日がいくつあったかなと過去のように思い出すほどには暖かくなった。桜も咲き始めた。アツアツのおでんを食べるには少々気温が高くなってきているけれど、今シーズン最後のつもりでおでんを作ったのが先週末。無性に食べたかったもんで。

欠かせないおでんの具は、大根、たまご、しらたき、がんもどき、魚河岸揚げ。ここは殿堂入り。次に基本マストなのがはんぺん、つみれ、結び昆布。あとは気分で、つみれをウインナーに変えたり、がんもどきを厚揚げorもち巾着に変えたり。こんにゃくも好きだけど、しらたきが好きすぎるので次点ということで。出汁は昆布ベースだけど、市販のおでんの素も全然使う。

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最後にはんぺんをのせたところ。この日はがんもどきをまさかの買い忘れ。つい手に取ってしまった紅しょうが天を入れてる。つみれは無しで冷凍してあったウインナーを。そしていつもよりしらたき多め。

我が家では、おでんにピノ・ノワールを合わせることが多い。3~4年前からなんとなくやっているけれど、そもそもピノと和風の出汁の相性が良いのでおでんに合わないはずがない。アメリカのピノの場合はふくよかさがあるので照り焼きとかバター醤油味に合わせるのが好きだけどね。

今回は、日本のピノ・ノワール。山梨の「ドメーヌQ(ドメーヌ久)」を。こちらの生産者さん、すべて自社畑のブドウを使用し、栽培、醸造~熟成~瓶詰まで自社で行っていて、しかも栽培の難しいピノ・ノワールを日本で成功させた先駆者的な存在。このワインに出会ったのは昨年2月に浅草で行われた試飲会「ピノ・ノワール サミット」。国内有数の生産者が集っての試飲即売会とあって楽しみにしていた。ちょうど当時はコロナ禍が忍び寄り始めた頃で、あと1ヶ月遅かったらイベント自体行われなかったかも知れないので、ぎりぎりのタイミングで出会えたといっても過言ではない。

日本のピノが一堂に会したイベントとあって私もテンション高めに参加した。しかし唯一にして最大の障害が。当日はやむにやまれぬ事情により数時間後に車を運転する必要があったので、試飲はせず香りのみ。そこは酒好きのプライドにかけて守っている。本当は飲みたかった……喉から手が出そうになったけれどぐっとこらえて香りだけ取らせてもらった。

気に入った銘柄をいくつかチェックして、即売カウンターへ。人気のものや持ち込み数の少ないものは早々に完売してしまい、私がチェックしたものも既に売れてしまっていた。そこでスタッフさんと話をしたところ「これがお好きならこちらはどうですか」とのことで紹介されたのがドメーヌQ。なかなかユニークな名前だし、これも縁かなと思って購入。それから約1年経った頃に開けた。

一昔前までは日本のピノといえば薄いとか物足りないというイメージがあっあけれど、全然そんなことない。香りや果実味ももちろんだけど思いのほかタンニンがしっかり感じられて、「手ごたえ」みたいなものを感じられるワインだった。おでんとの相性も上々。決して軽すぎないのにいつになく早くボトルが空いてしまった。やっぱり日本ワイン好きだなあ、と再認識。そのうち勝沼に行った話も載せるつもり。

この土日の家飲みは、来週人間ドックがあるのでお休み(笑)。美味しく飲むための節制もまた大事、と自分に言い聞かせている。

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