学校を選ぶ理由

人工呼吸器使う女児の母親に「養護学校の方が合っている」 兵庫・宝塚市教育委員が発言、差別認定

本日はlivedoorのニュースから引用しました。

同意見の方も多いですが、これは、教育委員の方がおっしゃる意見のほうが障がい者当事者の私でも思います。
教育委員の間違っていることといえば、「養護学校でなくて今は特別支援学校というのです」くらいです。
親御さんがお子さんの意見を尊重するのも大事ですが、この場合は周囲の方にかける迷惑も考慮して、特別支援学校(養護学校)に進むよう説得しても良かったのではないでしょうか?
人工呼吸器に痰の吸引、何かあっても責任が取りきれるはずがないのに、学校は責任を取らされてしまいます。

私はこの手の障がい者の進学に関しては、「障がいの程度を考えながら本人の希望を尊重したほうがいい」という考えですが、私が今回、障がい(病気)の重さ以外にもこの進学に反対する理由があります。
それは、そのお子さんが言ったとされる進学理由です。
「幼稚園の子たちと同じ学校に通いたいから」

以下、小学校1年生の子に伝えるには毒過ぎることを書きます。

幼稚園から小学校ならまだいいの。
同じ理由で小学校から中学校、中学校から高校って進学するとね
友達はあなた(障がい者当事者) のそばから離れて、他の子と仲良くなるよ。

ソースは言わずもがな私です。
私は障がいを考慮されて保育園育ちですが、保育園から小学校の頃はメンバーは変わりましたが、友達ができました。
その後、学区の公立中学校に進学しましたが、年頃のためか、男友達の一部は離れていきました。
高校は地元の全日制普通校に進学しました。中学校から近い高校なので同じ中学から10人ほどの進学者がいました。ですが、高校時代に仲の良かった中学校の同級生はいません。ちなみに中学時代同じ部活に所属していた子も含まれています。

今現在、連絡が簡単に取れる学生時代の友人といえば、小学校時代に仲の良かった男友達(中学途中から疎遠気味になるも成人式で偶然に再会)と、出身中学校が異なる高校時代の女友達くらいです。
あくまで私の場合ですが、小中高と地元の学校出身で、特別支援学校には通っていませんが、全ての時代で常に仲の良かった友人は1人もいません。(私の人付き合いが悪かっただけかもしれませんが……)

そして、中学時代は自由人な部活の先輩にあたったり、机の教科書を入れるところに変なものを入れられたり、高校入試(現在でいう前期選抜)の不合格に対して、いわゆる不良少女の同級生から、「残念だったね」と笑いながら言われたり。高校は前述のとおり、友達が少ない日々でした。
小学校はともかく、中学高校は、『正直、戻りたいとは思わない』のが私の本音です。

ただ、今振り返ると、養護学校・特別支援学校の高等部では、“大学受験資格”は得られるものの、“高卒”資格は得られないので、養護学校に進学した世界の私がきっと大学に行く気は無かったであろうことを考えると、「楽しくはなかったけど、普通の高校を卒業しておいて良かったかな?」とは思います。
障害者枠の採用基準が高卒以上だった今の会社には入社できませんし、仕事をするうえで、高校で学んだ授業の一部が活かされています。頑張って学んだことに意味はありました。

私の話ばかりになってしまいましたが、「勉強や学力、進学を理由に、『普通校に行きたい』のは応援してあげたいですが、『皆と同じ学校へ行きたい』という理由は応援できない」という、このニュースへの意見です。

ちなみに、私が小中高と普通校に通った理由はほぼ親と担任の意思でした。特に高校は私自身、養護学校(当時)に進学する気満々でした。
それが、本人がぐうたらでは合格するはずのない普通の高校になぜ合格したのか、つまり、なぜ私が受験勉強をすることになったのか。
それは話題が逸れてしまいますので、また機会を改めて書くことにします。

2018年9月3日
誤字脱字の修正と後半の段落構成を変更しました

#エッセイ #障害者 #障がい者 #障碍者 #進学 #小学校 #福祉

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